2025年2月4日
なぜ思いやりがイノベーションを加速するのか:『イノベーションを生み出すチームの作り方』出版記念セミナー(セミナーレポート)
ビジネスリサーチラボは、2025年1月に「なぜ思いやりがイノベーションを加速するのか:『イノベーションを生み出すチームの作り方』出版記念セミナー」を開催しました。
多くの企業がイノベーションの重要性を認識しながらも、その実現に苦心しています。なぜイノベーションは困難なのでしょうか。どうすれば実現できるのでしょうか。
本書『イノベーションを生み出すチームの作り方』は、最新の研究知見に基づき、そのヒントを提示します。特に注目したのは「コンパッション(思いやり)」という意外な視点です。イノベーションの過程で直面する数々の困難―アイデアへの批判、組織の抵抗、リソース不足など―を乗り越えるために、コンパッションが重要な役割を果たします。
本セミナーでは、著者自身が研究と事例を織り交ぜながら、本書の核心に迫ります。イノベーションを成功に導くためのコンパッションの活用法、チーム作りのポイント、リーダーシップの要諦について解説しました。
※本レポートはセミナーの内容を基に編集・再構成したものです。
はじめに
皆さんは、新しいアイデアを実現しようとして壁にぶつかった経験はありませんか。「これは画期的なアイデアだ」と確信していても、周囲の理解が得られず、孤立感を深めていく。そんな経験をした方もいるかもしれません。
日本企業にはイノベーションが必要だということはよく言われます。その一方で、優れたアイデアが組織の中で消えていくのは残念なことです。情熱を持って提案された新しいアイデアが、組織の無関心や抵抗の前に、その光を失っていく。そして、それと同時にイノベーターたちの心が折れていく。この状況を何とか変えられないものでしょうか。
そんな中で今回私は一冊の本を通じて、「コンパッション(思いやり)」という概念を手がかりに、イノベーションへのアプローチを考えてみました。一見するとイノベーションとは相反するように思えるこの概念が、実は革新を成功に導く鍵となります。拙著では、この新しい視点からイノベーションの実現方法を提案します。
出版の経緯
拙著『イノベーションを生み出すチームの作り方:成功するリーダーが「コンパッション」を取り入れる理由』は、すばる舎より2024年11月に刊行されました。皆さんは手にとっていただけたでしょうか。
発端は、組織行動論や心理学の分野で行われていたセルフ・コンパッションに関する研究を紹介するセミナーやコラムを執筆していた私のもとに、出版社から本の執筆依頼が届いたことでした。コンパッションは、近年のビジネス環境において重要性を増しており、その知見を広く共有したいというお話でした。実践的な視点からコンパッションを解説する書籍の需要が高まっていたのです。
とはいえ、コンパッションに関連する本はすでに多数出版されています。何か独自の切り口で出せないかと、編集者と打ち合わせを重ねる過程で、コンパッションの考え方をイノベーションの実現プロセスに応用するという新しい切り口が見えてきました。
イノベーションの成功には、技術力や戦略以外の要素も重要です。特に、困難に直面した時にそれを乗り越えていく力として、コンパッションが重要な役割を果たすのではないか。そんな仮説が、本書の出発点となりました。
また、従来のイノベーション関連の書籍では、技術やビジネスモデルに焦点が当てられることが多く、人間的な側面についての議論が十分だったというわけではありません。コンパッションという新しい視点を導入することで、より包括的なイノベーション論を展開できるのではないかとも考えました。
イノベーションの難しさ
イノベーションのプロセスは、「アイデアの生成」と「アイデアの実現」という二つの大きな段階に分けることができます[1]。イノベーションの議論では、アイデアを生み出すことに注目が集まりがちですが、大きな課題は実現のプロセスにあります。優れたアイデアであっても、それを組織の中で実現していく過程では、様々な形の抵抗に直面するのです。
一般的な抵抗は、「前例がない」「リスクが高すぎる」「今は時期尚早だ」などといった否定的な反応です。このような反応は、新しいアイデアに対して必然的に投げかけられます。イノベーティブなアイデアであればあるほど、否定的な反応は強くなる傾向にあります。なぜなら、革新的なアイデアは既存の枠組みや慣習に挑戦するものだからです。
「アイデアが革新的であればあるほど実現が難しい」という現象は、研究によっても裏付けられています。創造性が中程度のアイデアは比較的スムーズに実現に向かう一方で、創造性が高いアイデアは組織の中で大きな抵抗に遭い、実現が困難になるのです。組織には現状を維持しようとする慣性が働くためです。
それに輪をかけて、イノベーティブなアイデアの提案者は、組織の中で孤立しやすい傾向にあります。周囲との価値観の違いや、既存の枠組みに収まらない発想は、時として他のメンバーとの軋轢を生むことがあります。この孤立感は、アイデアの実現プロセスにおける障壁となります。
マネジャーの立場からも、イノベーティブなアイデアの評価は難しい課題です。アイデアの潜在的な価値を正確に見極めることは容易ではなく、多くのマネジャーは保守的な判断を下してしまいます。短期的な成果を求められる環境では、リスクの高いイノベーティブなアイデアは後回しにされます。
このような状況の中で、アイデアを提案した人は徐々に意欲を失っていきます。自分のアイデアの価値を信じながらも、組織の中で理解者を見つけることができず、次第に諦めの気持ちが芽生えていきます。組織への貢献意欲が高い人ほど、この状況に深く傷つきます。なぜなら、彼らは純粋に組織をより良くしたいという思いで提案をしているにもかかわらず、その意図が理解されないからです。
上司や同僚からの否定的な反応は、提案者の自信を削っていきます。自分のアイデアは間違っていたのかもしれない。もっと経験を積んでから提案すべきだった。そんな自己否定的な思考が、心の中に浮かび始めます。この状態が続くと、アイデアを提案すること自体への恐れが生まれ、組織全体のイノベーション文化が損なわれていきます。
加えて、イノベーションの実現には、組織内の様々な部門との調整や協力が必要です。しかし、部門間の利害関係や優先順位の違いが、この調整を難しくします。既存の事業や業務への影響が大きいイノベーションの場合、この調整はより複雑なものになります。
そして多くの場合、イノベーションは実現に向けた具体的なステップを踏む中で立ち消えになっていきます。会議の場で「検討します」と言われたアイデアは、実際には先送りされ続けます。または、「もう少し詳しく調べてから」という理由で、具体的な行動に移されないまま時間だけが過ぎていきます。このような経験を重ねると、組織全体に諦めムードが漂い始め、アイデアを提案することへの意欲そのものが失われていきます。
コンパッションの意義
このように困難なイノベーション実現プロセスを切り開いていくための強力な武器として、私が注目したのがセルフ・コンパッションです。セルフ・コンパッションとは、自分自身に対する思いやりを持つことですが、これは単純な自己肯定や甘えとは異なります。それは、イノベーションの過程で直面する数々の挫折や否定的な経験を、建設的に捉え直す力を与えてくれるものです。
研究によれば、セルフ・コンパッションが高い人ほど、失敗や挫折から早く立ち直り、新しいチャレンジに向かう意欲を維持できることが分かっています。失敗を自分の価値と切り離して捉え、それを学びの機会として活用することができます。これは、イノベーションの実現プロセスで直面する様々な困難を乗り越えていく上で、重要な能力となります。
また、セルフ・コンパッションは、ストレス耐性を高め、レジリエンスを強化する効果があります。イノベーションの実現過程では、予期せぬ問題や障害に直面することが多々ありますが、セルフ・コンパッションが高い人は、そのような状況でも冷静さを保ち、前向きな対応を取ることができます。
さらに、セルフ・コンパッションは創造性にもポジティブな影響を与えます。自己批判や失敗への恐れが減少することで、自由な発想が可能になり、新しいアイデアを生み出す力も高まります。これは、イノベーションの質を向上させる上でも重要な要素となります。
セルフ・コンパッションは、「セルフ・カインドネス(自分への優しさ)」「コモン・ヒューマニティ(共通の人間性の認識)」「マインドフルネス(バランスの取れた意識)」という3つの要素から構成されています。これらは互いに補完し合いながら、困難な状況に直面した時の心の強さを生み出します。
セルフ・カインドネスは、自分の失敗や欠点に対して厳しく批判するのではなく、理解と優しさを持って接することです。これは甘えとは異なり、むしろ現実的な改善を可能にする態度です。失敗に対して過度に自分を責めることなく受け止めることで、その経験から学びを得ることができます。
コモン・ヒューマニティは、困難な経験を自分だけの問題ではなく、誰もが経験する人間共通の出来事として捉えることです。イノベーションの過程で感じる孤立感や不安は、誰もが経験するものだと理解することで、それらの感情に圧倒されることなく前に進むことができます。
マインドフルネスは、ネガティブな感情や思考に過度に巻き込まれることなく、バランスの取れた視点を保つ態度を指します。これによって、困難な状況でも冷静さを保ち、より客観的な判断を下すことができます。長期的な視点を失わずに、粘り強く取り組みを続けることも可能になります。
セルフ・コンパッションは、イノベーションの実現プロセスでうまくいかない状態に陥った時の立て直しを可能にします。それは気持ちを和らげるだけでなく、より建設的な行動を導き出す力を持っています。失敗や批判を受けた時も、それを個人的な価値の否定としてではなく、成長の機会として捉えることができます。
さらに、自分自身への思いやり(セルフ・コンパッション)が深まることで、他者への思いやり(コンパッション)も深まっていきます。自分へのコンパッションは他者とのコンパッションと相関することが分かっています。
他者に思いやりの気持ちを向けることは重要です。イノベーションの実現に不可欠な、他者の協力を得ることにつながるからです。イノベーションは決して一人では成し遂げられません。様々な立場の人々と協力しながら、アイデアを実現に導いていく必要があります。
おすすめの読み方
本書では、イノベーションにコンパッションが有効である理由を、科学的なデータと実践的な事例の両面から説明しています。理論的な説明は、実際の組織での経験と結びつけながら読んでいただくことで、より深い理解が得られます。特に第1章と第2章では、イノベーションの困難さとコンパッションの効果について、研究結果に基づいて解説しています。
組織の中でイノベーションを実現しようとする時、私たちは様々な形の抵抗や困難に直面します。それは時として、私たちの自信や意欲を大きく損なうものかもしれません。しかし、適切な心の持ち方と実践的なツールがあれば、これらの困難を乗り越えていくことは十分に可能です。本書の理論的な部分は、そのような実践を支える基盤として読んでいただきたいと思います。
第3章のケーススタディは、読者自身の経験と照らし合わせながら読むことをお勧めします。17のケースを通じて、イノベーションの実現過程で直面する様々な課題と、それをコンパッションの視点からどのように乗り越えていくかを学ぶことができます。各ケースはできる限り具体的に記述しており、リアルな課題とその解決策を提示しています。
ただし、これらのケースは、単なる成功事例の紹介ではありません。そこには、困難に直面しながらも、それを乗り越えていった人々の思考プロセスや行動が描かれています。読者の皆さんも、似たような状況を経験したことがあるかもしれません。そのような経験と照らし合わせながら読むことで、実践的な学びが得られるでしょう。
第4章の実践編では、コンパッションを高めるための方法を詳しく紹介しています。この章は、実際に手を動かしながら読み進めることをお勧めします。例えば「二つの椅子」のワークは、自己対話の方法として効果的です。理論を理解するだけでなく、実践を通じて自分のものにしていってください。
この実践編は、一度読んで終わりにするのではなく、繰り返し参照しながら、徐々に自分のものにしていくと良いでしょう。最初は少し戸惑うかもしれませんが、継続的な実践を通じて、次第にコンパッションが身についていくはずです。チーム内で実践方法を共有し、互いに学び合うことで、効果的な学習が可能になります。
読者からの反響
本書を昨年11月に出してから、ありがたいことに、読者の皆さんから様々な反響をいただきました。例えば、「従来の『頑張れ』『強くなれ』という精神論とは異なる、新しいアプローチを提示している」という評価をいただけたのは嬉しかったです。イノベーションの実現には、意志の力だけでなく、自分との向き合い方が重要であることを示せたのではないかと考えています。
また、「研究データや実験結果に基づいた説明がなされていて、信頼性の高い内容である」という声も寄せられました。コンパッションの効果は、印象や経験則ではなく、科学的な裏付けを持つものです。この点を重視した本書の姿勢が、読者に評価されたことを心強く感じています。
さらに、「『二つの椅子』などの具体的な実践方法が詳しく解説されており、すぐに活用できる」という感想もいただきました。理論的な理解だけでなく、実践的なツールを提供できたことは、手前味噌ながら、本書の大きな成果の一つだと考えています。これらのツールが、読者の皆さんのイノベーション実現の助けとなることを願っています。
おわりに
イノベーションという言葉は、今や企業の中で日常的に使われています。しかし、その実現の困難さは、むしろ増しているように感じます。技術の進歩や市場の変化が加速する中で、新しいアイデアを生み出し、それを形にしていくことは、ますます重要な課題となっています。
そんな中で、私たちに必要なのは、イノベーションへの新しいアプローチです。技術や戦略はもちろん重要ですが、それだけでは十分ではありません。イノベーションの実現には、人間的な要素、特に自分自身との向き合い方が決定的な役割を果たします。
本書で提案するコンパッションのアプローチは、イノベーションの実現プロセスを変える可能性を持っています。それは、失敗を恐れず、挫折から学び、粘り強く前進する力を私たちに与えてくれます。また、チームのメンバーとの深い理解と協力関係を築く基盤ともなります。
イノベーションは、決して孤独な戦いである必要はありません。むしろ、自分自身と他者への深い理解と思いやりの中で、より豊かな創造が生まれていくものです。本書が、そのような新しいイノベーションの実現に向けた、皆さんの道しるべとなれば幸いです。
そして、より多くの組織で、人々が自分と互いを思いやりながら、新しい価値を生み出していく。そんな未来への一歩となることを願っています。
Q&A
Q:セルフ・コンパッションの三つの要素の中でマインドフルネスが大切だと思うのですが、日本ではマインドフルネスがあまり取り上げられている感じがありません。伊達さんはどう感じていますか。
私は少し異なる印象を持っています。人事領域で仕事をしていると、「コンパッション」という概念自体について、聞いたことはあるものの詳しくは知らないという反応をよく受けます。一方で、マインドフルネスは瞑想などの文脈で比較的取り上げられています。
個人的には、セルフ・コンパッションの要素の中で有効でありながら、あまり知られていないのが「コモン・ヒューマニティ(人間としての共通性)」だと考えています。セルフ・カインドネス(自己への優しさ)は想像しやすい要素ですが、コモン・ヒューマニティは有益な考え方だと感じています。
Q:セルフ・コンパッションは個人の取り組みが入口だと思いますが、組織的なイノベーション実現という文脈において参照すべき本や論文はありますか。
まさに、今回の本は個人の取り組みを入口としながらも、組織的なイノベーションの実現につなげることを主眼としています。個人の内的な取り組みが、組織的なイノベーションの実現につながっていくという点が特徴的です。必要な論文については本の中で触れられていますし、本書自体が組織的イノベーションの参考文献となり得ると考えています。
Q:チームの中でのコンパッションとビジネスにおける厳しさの両立が難しいと感じています。成果を求められる中でどのようにバランスをとればよいでしょうか。
コンパッションと厳しさは必ずしも対立する概念ではありません。むしろ、コンパッションがあるからこそ、建設的で厳しい対話が可能になる面があります。
例えば、批判を受けた際もセルフ・コンパッションがあれば立て直すことができます。また、部下のパフォーマンスに課題がある場合、コンパッションを持って接することで、その背景にある困難さを理解し、改善策を一緒に考えることができます。このように、厳しさとコンパッションは両立可能なものだと考えています。
Q:社内起業家育成プログラムを運営していますが、イノベーターの孤立を防ぎ、組織全体でサポートする仕組みとして、コンパッションの観点からどのような施策が考えられますか。
イノベーター自身のセルフ・コンパッションを高めるサポートが考えられます。新しいアイデアは理解されにくく、既存事業から抵抗を受けることがイノベーション実現プロセスでは避けられない状況であることを理解してもらうのが重要です。
また、プログラム参加者同士のつながりを作ることで、同じような経験をした仲間ができ、コモン・ヒューマニティ(人間としての共通性)の認識が高まります。これによって、孤独感や疎外感を和らげることができます。
Q:コモン・ヒューマニティは非常に重要と思う一方で、「つらいのはあなただけじゃない」というのが、その人固有の苦しみが軽んじられていると受け取られかねないような気もして、扱いが難しく感じますが、いかがでしょうか。
セルフ・コンパッションとコンパッションには違いがあります。セルフ・コンパッションの要素の一つであるコモン・ヒューマニティは、あくまで自分自身に向けられるものです。つまり、「私だけがこのような状況ではない」と自分で認識するということです。
一方、他者へのコンパッションでは、相手の立場や気持ちを考慮しながら支援することが重要です。他者に対して「誰でも経験することだ」というアプローチはリスクを伴う可能性があります。このため、相手の状況に応じた支援を提供することが求められます。
Q:イノベーションを推進する部門として、コンパッションの文化を醸成していきたいと思います。他部門を巻き込みながら、どのように進めていけばよいでしょうか。
「先ず隗より始めよ」という考え方で、イノベーション推進部門自体がセルフ・コンパッションを実践することをお勧めします。部門内のプロジェクト振り返りなどで、困難な経験を普遍的なものとして捉え、それを学びに変えていく実践例を作りましょう。
これによって、抽象的になりがちなコンパッションを具体化し、他部門と共有できる実践例を示すことができます。本書を渡すだけでなく、具体的な実践例とその効果を示していくアプローチが効果的です。
Q:社内でコンパッション文化を推進する際に注意すべき点や陥りやすい失敗について教えてください。
コンパッションについては誤解を招きやすい面があります。特に、厳しさと思いやりが対立的なものとして捉えられがちです。しかし、コンパッションを高めることで個人もチームも成長し、より高いパフォーマンスにつながることを伝えていく必要があります。
特に導入初期の段階では、小さな成功事例でも丁寧に共有し、段階的なアプローチを取ることが大事です。「思いやり」が自分への甘さだと誤解されないよう、本書で示されているような様々なエビデンスを用いながら、説明していきましょう。
脚注
[1] 本講演では学術的な議論を踏まえている箇所がありますが、それらの具体的な文献は『イノベーションを生み出すチームの作り方:成功するリーダーが「コンパッション」を取り入れる理由』における引用文献を参考にしてください。
登壇者
伊達 洋駆 株式会社ビジネスリサーチラボ 代表取締役
神戸大学大学院経営学研究科 博士前期課程修了。修士(経営学)。2009年にLLPビジネスリサーチラボ、2011年に株式会社ビジネスリサーチラボを創業。以降、組織・人事領域を中心に、民間企業を対象にした調査・コンサルティング事業を展開。研究知と実践知の両方を活用した「アカデミックリサーチ」をコンセプトに、組織サーベイや人事データ分析のサービスを提供している。著書に『60分でわかる!心理的安全性 超入門』(技術評論社)や『現場でよくある課題への処方箋 人と組織の行動科学』(すばる舎)、『越境学習入門 組織を強くする「冒険人材」の育て方』(共著;日本能率協会マネジメントセンター)などがある。2022年に「日本の人事部 HRアワード2022」書籍部門 最優秀賞を受賞。東京大学大学院情報学環 特任研究員を兼務。