2024年11月22日
「もし〇〇だったら」で組織が変わる:反事実的思考が拓く可能性(セミナーレポート)
ビジネスリサーチラボは、2024年11月にセミナー「『もし〇〇だったら』で組織が変わる:反事実的思考が拓く可能性」を開催しました。
「もし別の選択をしていたら…」そんなことを考えたことはありませんか。反事実的思考に注目したセミナーを開催します。反事実的思考とは、過去の出来事について「もし〇〇していたら」と想像することです。一見すると単なる空想や後悔のように思えるかもしれません。しかし、研究によれば、この思考法には組織の意思決定や行動を改善する力があります。
本セミナーでは、反事実的思考が組織にもたらす効果を紹介します。また、反事実的思考を実際の職場で活用する方法もお教えします。
反事実的思考を活用することで、チームの学習能力を高められます。組織の潜在能力を引き出し、より良い環境を作りたいと考える人におすすめです。
※本レポートはセミナーの内容を基に編集・再構成したものです。
反事実的思考とは何か
人生には数多くの分岐点があり、私たちは時として「あの時ああしていれば」「こうしなければ」と過去の選択を振り返ることがあります。このように、実際には起こらなかった出来事や選択について想像し、その結果を推測する思考プロセスを「反事実的思考」と呼びます。
反事実的思考は単なる空想や後悔ではなく、私たちの認知や行動、感情に重要な影響を与えるメカニズムであることが分かっています。この思考を通じて、私たちは経験から学び、将来の意思決定や行動を改善する機会を得ると同時に、感情の調整も行っているのです。
上向きの反事実的思考
反事実的思考には主に2つのタイプがあります[1]。一つが「上向き」の反事実的思考です。これは現実の結果よりもポジティブな結果を想像する思考プロセスを指します。
例えば、テストで低い点数を取った後に「もっと計画的に勉強していれば良かった」「参考書を早めに購入して準備していれば良かった」「理解できていない部分を先生に質問していれば良かった」というように、建設的な代替案を考えることです。
上向きの反事実的思考は、失敗や不満足な結果に直面した時に、その原因を探り、次回に向けた改善点を見出すのに役立ちます。また、この過程で見出された改善案は、将来の同様の状況における行動指針となります。
下向きの反事実的思考
もう一つのタイプが「下向き」の反事実的思考です。これは、現実の結果よりも悪い結果を想像するプロセスであり、私たちの感情調整において重要な役割を果たします。
例えば、交通事故に遭遇した際に「もし速度をもっと出していたら、大事故になっていた」「もし安全確認をしていなかったら、もっと深刻な怪我を負っていたかもしれない」と考えることで、現状がまだ良い結果であったと認識できます。
下向きの反事実的思考は、特に自分ではコントロールできない出来事や、既に変更不可能な状況に直面した際に、その状況を受容し、前に進むための心理的な助けとなります。現状と比較してより悪い可能性を想像することで、今の状況への適応を促進する機能を持っているのです。
個人にとっての意義
一度落ち込んでも有意義
反事実的思考は私たちの心理に複雑な影響を及ぼすことが明らかになっています。ある研究では、調査対象の約3分の2が「キャリアを別の方向に進めていれば」「より高度な教育を受けていれば」といった未追求の機会について報告しました[2]。特に、キャリアに関する反事実的思考が最も多く、次いで教育に関する思考が挙げられます。
反事実的思考は一時的に抑うつや不安といった感情的苦痛をもたらすことがありますが、同時に「まだ変えられる」「新しい可能性がある」という認識も生み出します。実際、参加者たちは未来の計画や希望に対してより積極的な変化を望む傾向を示しました。
要するに、過去の未追求の機会について考えることは、短期的には心理的な負担となりますが、それを通じて自分の状況を深く理解し、将来の可能性を模索するきっかけとなるということです。
コントロール感を高める
反事実的思考が私たちの人生に対するコントロール感を高めることも示されています。複数のシナリオを用いた実験を通じて、「もしこうしていたら」という思考が自己効力感にどのような影響を与えるかを検証しました[3]。
例えば、仕事上の失敗を経験した後に「もし事前の準備をより丁寧にしていれば」「もし同僚ともっと密に連携を取っていれば」と考えることで、その状況が自分の行動によって変えられる可能性があったことに気づきます。
この気づきは、同様の状況における将来の行動に対する自信につながります。特に、過去の経験を振り返る際に「自分の行動次第で結果は変わり得た」と認識することで、未来の出来事に対しても「自分の力で状況を良い方向に変えられる」という確信が強まることが明らかになりました。
キャリアの形成につながる
反事実的思考はキャリア形成において重要な役割を果たします。特に女性エンジニアの職場における経験に焦点を当て、反事実的思考がどのようにキャリア開発を支援するかを分析した研究があります[4]。
例えば、会議で自分の意見が十分に聞き入れられなかった場合、「もっと具体的なデータを準備していれば説得力が増していた」「他のチームメンバーと事前に意見交換をしていれば、より強い提案ができた」といった上向きの反事実的思考は、次回の会議に向けた具体的な改善策を見出す契機となります。
対して、「もし別の企業を選んでいたら、もっと厳しい環境だったかもしれない」といった下向きの反事実的思考は、現在の職場環境の良い面に目を向け、そこでの成長機会を見出す助けとなります。
このように、2つのタイプの反事実的思考をうまく組み合わせることで、職場における課題に対するより効果的な対応方法を学び、キャリアを着実に発展させることが可能になります。
集団にとっての意義
情報共有が進む
反事実的思考は個人だけでなく、集団の活動にも影響を与えます。ある研究では、反事実的思考がグループでの情報共有を促進することを実証的に示しました[5]。
90名のMBA学生による実験が行われ、殺人事件の調査というケーススタディが用いられました。3人一組のグループに分かれた参加者たちは、それぞれ異なる証拠や目撃情報を与えられ、それらを共有・検討して真犯人を特定する課題に取り組みました。
実験の結果、「もし別の容疑者だったら、この証拠はどう説明できるだろうか」「もし他の証言があったら、状況はどう変わるだろうか」といった反事実的思考を促された実験群は、そうでない統制群と比べて、メンバー間で未共有の情報をより活発に議論することが明らかになりました。
その結果、正しい犯人を特定できる確率が実験群では66%に達し、統制群(23%)を大きく上回りました。
この研究は、反事実的思考が「他にどのような可能性があるか」という視点を提供し、それによってメンバーが持つ独自の情報や視点を引き出すことを示しています。グループでの意思決定の質を高める上で、反事実的思考が有用な機能を果たすのです。
協力行動が促される
反事実的思考が集団における協力行動を促進することが見えてきています。「スタッグハントゲーム」という実験環境を用いた研究です[6]。
このゲームでは、参加者たちは2つの選択肢に直面します。全員が協力してシカを狩る(大きな報酬を得る可能性があるが、全員の協力が必要)か、個人でウサギを狩る(確実だが小さな報酬)かという選択です。
実験においては「もし全員が協力していたら、より大きな報酬が得られたはずだ」「もし自分が協力を選んでいたら、他の人も協力したかもしれない」といった反事実的思考を促されたグループと、そうでないグループの行動が比較されました。その結果、反事実的思考を行ったグループでは、より多くの参加者が協力行動を選択するようになりました。
特に興味深いのは、グループの中で一部の参加者だけが反事実的思考を行っても、グループ全体の協力傾向が高まった点です。これは、反事実的思考を行う参加者が協力の重要性を認識し、その行動が他のメンバーにも影響を与えるという波及効果を示唆しています。
有効に用いるために
上向きと下向きを使い分ける
反事実的思考をより効果的に活用するためには、どうすれば良いのでしょうか。いくつかの重要な点があります。
反事実的思考の効果が個人の動機づけのスタイルによって異なることを、152名の大学生を対象とした実験で検証しました[7]。研究では、参加者を2つのグループに分けて実験が行われました。
1つ目のグループ(促進フレーミング群)には「全ての単語の90%以上を見つける」という達成目標が与えられ、もう1つのグループ(予防フレーミング群)には「90%以上見つけられないことを避ける」という回避目標が与えられました。両グループともアナグラム(文字を並べ替えて単語を作る)課題に取り組みました。
実験の結果、達成目標を持つグループでは「もっと良い成績が取れたはずだ」という上向きの反事実的思考が効果的でした。一方、回避目標を持つグループでは「もっと悪い結果になっていたかもしれない」という下向きの反事実的思考が有効でした。これは、個人の目標設定の傾向と反事実的思考のタイプが一致した時に、高い効果が得られることを意味しています。
結果より行動に焦点化
反事実的思考の焦点の当て方によって、その効果が異なり得ます。反事実的思考を「行動中心」と「結果中心」に分けて分析が行われました[8]。
行動中心の反事実的思考とは「もっと早く準備を始めていれば」「もっと丁寧に確認していれば」のように、具体的な行動の変更可能性に焦点を当てる思考です。一方、結果中心の反事実的思考は「もっと良い評価が得られていれば」「もっと早く終わっていれば」のように、望ましい結果そのものに焦点を当てる思考です。
実験によると、参加者が行動中心の反事実的思考を行った場合、将来の行動に関する判断が著しく速くなりました。これに対し、結果中心の思考を行った場合は判断に時間がかかりました。
さらに、38名を対象とした追加実験では、行動中心の反事実的思考を行った参加者は、同じような課題に再び直面した際により適切な行動を選択できることが分かりました。
これらの結果によれば、反事実的思考を行う際には「結果がどうなっていればよかったか」ではなく、「どのような行動を取ればよかったか」に焦点を当てることが重要であると言えます。行動の改善点を考えることで、将来の同様の状況における行動の質を高めることができます。
反事実的思考を用いる場面
反事実的思考は様々な場面で活用できます。特に効果的な活用が期待できる状況を取り上げてみましょう。
意思決定の評価・改善
意思決定の質を高めるために、反事実的思考は有効なツールとなります。例えば、大規模なプロジェクトの結果を振り返る際に「もし市場調査の範囲を広げていたら」「もし異なるターゲット層を設定していたら」「もし開発スケジュールにより余裕を持たせていたら」というように、意思決定の各段階について検討することができます。
特に、複数の選択肢が存在し、それぞれにメリット・デメリットがある複雑な意思決定の場面において、反事実的思考が重要な役割を果たします。過去の決定について「もしこうしていたら」と考えることで、その決定に影響を与えた要因を特定し、次回の意思決定における判断基準を明確にすることができます。また、失敗から得られた教訓を抽出し、組織の意思決定プロセスを改善することも可能になります。
リスク管理と危機対応
組織のリスク管理と危機対応においても貢献できるかもしれません。例えば、製品開発において「もし重要な部品の供給が途絶えていたら」「もし競合他社が類似製品を先に発売していたら」「もし想定以上の品質問題が発生していたら」といったリスクを想定することができます。
あるいは、「もし初期対応がより迅速であれば」「もし関係部署間の連携がより密であれば」「もし顧客への説明がより詳細であれば」というように、対応の各段階を検証することで、より効果的な危機管理体制を構築することができます。
これらの思考を通じて、組織は将来の危機に対する準備を強化し、レジリエンスを高めることができるでしょう。
反事実的思考の注意点
反事実的思考は有用な方法ですが、適切に活用しなければ逆効果になる可能性もあります。反事実的思考の活用における注意点を解説します。
過度な後悔や自己批判
反事実的思考を行う際には、過度な後悔や自己批判に陥らないように注意が必要です。特に上向きの反事実的思考を行う場合、「あの時もっと頑張るべきだった」「もっと早くから準備すべきだった」「あんな簡単なミスをするべきではなかった」といった思考が、自己否定的な感情を強めてしまうかもしれません。
こうした否定的な感情は、建設的な学びや改善を妨げるだけでなく、自己効力感(自分にはできるという信念)を低下させる危険があります。そのため、「どうすれば良かったか」という改善点の特定に焦点を当て、それを今後の行動指針として活用することが大事です。リフレクションと自己批判は同じではありません。リフレクションを心がけましょう。
現実逃避の加速
反事実的思考には、現実逃避の手段として用いられる危険性もあります。「もし別の大学に進学していたら」「もし異なる職業を選んでいたら」「もし海外で暮らしていたら」といった思考に没入することで、現在の生活や課題から目を背けてしまう可能性があります。
このような思考パターンは、現実の問題に向き合い、それを解決するための行動を妨げます。また、実現不可能な理想像との比較によって、現状への不満だけが募ってしまいます。反事実的思考は、現在の状況を改善するための行動計画の立案に結びつけましょう。
他者評価への依存
反事実的思考を行う際には、他者の評価や期待に過度に影響されないよう注意が必要です。「周りの人はこう思っているのではないか」「他の人ならこうしていただろう」「みんなの期待に応えられていないのではないか」といった思考に支配されると、自分の成長や改善よりも、他者からの評価にとらわれてしまいます。
他者評価への過度の依存は、自分の価値観や目標を見失わせ、本当に必要な改善や成長の機会を逃す原因となります。反事実的思考は、あくまでも自分の価値観や目標に基づいて行われるべきでしょう。そのために、「自分にとって何が重要か」「どのような成長を目指しているのか」という点を意識しながら、反事実的思考を活用することが大切です。
職場マネジメントへの含意
反事実的思考の研究知見は、職場のマネジメントに対して示唆を提供します。3つの観点から、活用方法と期待される効果を検討していきます。
第一に、反事実的思考は、組織学習の強化に貢献します。プロジェクトの振り返りにおいて「もし異なる選択をしていたら」という視点を意識的に取り入れることで、成功・失敗の要因をより深く分析することが可能になります。
例えば、プロジェクト完了後の振り返り会議で、「もし予算が2倍あったら」「もし開発期間を3ヶ月延長できたら」といった仮定を設定し、チームで議論することで、資源配分や時間管理に関する教訓を導き出せます。これによって、表面的な反省に終わることなく、改善策の導出と組織的な知見の蓄積が促進されます。
第二に、チームの意思決定とコミュニケーションの質を高める効果が期待できます。「他にどのような可能性があったか」という視点は、メンバー間の情報共有を活性化し、より多角的な検討を可能にします。
例えば、「もし競合が同様のサービスを展開していたら」「もし技術革新によって市場環境が急変していたら」といったシナリオを検討することで、潜在的なリスクの特定と対策の立案が充実します。また、この過程でメンバーの多様な知見や経験が共有され、チームの集合知が活用されることも期待できます。
第三に、個人の成長支援とキャリア開発において有効です。上司は部下との個人面談などで、「もし○○していたら」という質問を意図的に用いることで、部下の気づきと学びを促すことができます。
特に、「もし失敗していたら」という下向きの反事実的思考をうまく活用することで、リスクの現実的な評価とストレス管理が可能になります。さらに、「もし異なるスキルセットを持っていたら」という視点は、将来のキャリアパスを検討する際の出発点となります。
Q&A
Q:反事実的思考ができるようになるには、本人のパーソナリティによるものなのか、周囲の環境からの支援で思考を変えることができるのか、教えていただけますか。
反事実的思考は後天的に習得できます。例えば、実験においても指示することによって操作できています。意識して取り組めば、今まで見えなかった点が見えてきたり、未来に向けての改善につながったりします。その意味で、周囲からの適切な支援があれば十分に思考を変えることができるということです。
Q:組織内でハイパフォーマーの離職を経験し、後継者育成の重要性を痛感しました。過去の育成プロセスを反事実的思考で振り返ることで、サクセッションプランの質を高めることは可能でしょうか。
可能だと思います。例えば、キーポジションにいた人材の育成過程を振り返り、「もし別の仕事に就いていたら」「もし別の上司について仕事をしていたら」といった形で異なる可能性を考えてみることで、その人材がなぜ成功したのかという要因が見えてくるかもしれません。
あるいは、後継者として成長した人材について、「もし育成の優先順位や時期が違っていたら」という視点で考えることで、効果的な育成に必要なものも見えてくるでしょう。このように過去の育成プロセスを振り返り、別の可能性について考えることができます。
Q:反事実的思考は過去が対象とのことでしたが、未来に対して「もしも」を考えてみると効果は違うのでしょうか。
反事実的思考は過去について考えるものです。未来の様々な状況について考えることと異なるのは、過去の方が思考の素材が豊富だという点です。過去は既に起こったことなので、状況や様々な要因が具体的に分かっており、考えやすいと言えます。
Q:若手社員の成長支援のための面談に反事実的思考を取り入れたいのですが、どのようなアプローチが有効ですか。
若手社員との面談で反事実的思考を活用する場合、成功体験や失敗体験を振り返るアプローチがあり得ます。「もしあのとき、別のアプローチを取っていたら」という形で一緒に考えていきます。その際に重要なのは、結果だけでなく行動に焦点を当てることです。「どんな準備をすれば良かったか」「誰に相談すれば良かったか」といった行動レベルで反事実を考えることで、今後の行動改善につながっていきます。
Q:新卒採用で苦戦しています。昨年の採用活動を反事実的思考で振り返り、今年の施策に活かすことはできますか。
例えば、内定辞退者や選考プロセス途中での離脱者について、「もし説明会の時期や内容が違っていたら」「もし選考プロセスの流れや順番が違っていたら」という視点で考えることで、新たな可能性やオプションが見えてくるかもしれません。
また、内定承諾者についても、「もし別の会社から内定を得ていたら」という視点で考えることで、自社の採用活動の改善点や強みに気づくことができます。このように過去の採用活動を反事実的に振り返ることで、今後の採用活動の質を高めることができます。
脚注
[1] Roese, N. J. (1993). The functional basis of counterfactual thinking (Doctoral dissertation, University of Western Ontario). National Library of Canada. Available from Western University’s Digital Theses Repository.
[2] Landman, J., Vandewater, E. A., Stewart, A. J., and Malley, J. E. (1995). Missed opportunities: Psychological ramifications of counterfactual thought in midlife women. Journal of Adult Development, 2(2), 87-97.
[3] Epstude, K., and Roese, N. J. (2011). Gaining control through counterfactual thinking. Personality and Social Psychology Bulletin, 37(10), 1330-1341.
[4] Desing, R. M., and Kajfez, R. L. (2019). Literature review of counterfactual thinking and career motivation theory for early career women engineers. Paper presented at the 2019 ASEE Annual Conference & Exposition, Tampa, Florida.
[5] Galinsky, A. D., and Kray, L. J. (2004). From thinking about what might have been to sharing what we know: The effects of counterfactual mind-sets on information sharing in groups. Journal of Experimental Social Psychology, 40(5), 606-618.
[6] Pereira, L. M., and Santos, F. C. (2019). Counterfactual thinking in cooperation dynamics. In M. Fontaine, C. Bares-Gomez, F. Salguero-Lamillar, L. Magnani, and A. Nepomuceno-Fernandez (Eds.), Model-Based Reasoning in Science and Technology: Inferential Models for Logic, Language, Cognition and Computation. Springer.
[7] Markman, K. D., McMullen, M. N., Elizaga, R. A., and Mizoguchi, N. (2006). Counterfactual thinking and regulatory fit. Judgment and Decision Making, 1(2), 98-107.
[8] Smallman, R., and Roese, N. J. (2009). Counterfactual thinking facilitates behavioral intentions. Journal of Experimental Social Psychology, 45(4), 845-852.
登壇者
伊達 洋駆 株式会社ビジネスリサーチラボ 代表取締役
神戸大学大学院経営学研究科 博士前期課程修了。修士(経営学)。2009年にLLPビジネスリサーチラボ、2011年に株式会社ビジネスリサーチラボを創業。以降、組織・人事領域を中心に、民間企業を対象にした調査・コンサルティング事業を展開。研究知と実践知の両方を活用した「アカデミックリサーチ」をコンセプトに、組織サーベイや人事データ分析のサービスを提供している。著書に『60分でわかる!心理的安全性 超入門』(技術評論社)や『現場でよくある課題への処方箋 人と組織の行動科学』(すばる舎)、『越境学習入門 組織を強くする「冒険人材」の育て方』(共著;日本能率協会マネジメントセンター)などがある。2022年に「日本の人事部 HRアワード2022」書籍部門 最優秀賞を受賞。東京大学大学院情報学環 特任研究員を兼務。