2024年11月11日
『TEAと質的探究』最新号にコンサルティングフェロー 樋口知比呂の論文が掲載されました
学術誌『TEAと質的探究』第2巻第2号 (2024/8/26刊行)に、株式会社ビジネスリサーチラボのコンサルティングフェロー樋口知比呂による査読付き論文が掲載されました。
複線径路等至性アプローチ(TEA)は、人生の径路や人間の発達が多様かつ複線的に進むことを前提とした質的研究法であり、文化心理学に根差しています。この手法は、心理学を超えた幅広い分野、保育学、社会学、社会福祉学、応用言語学、教育学、経営学の研究者や実践家によって活用されています。
本論文は、2023年度「TEAと質的探究学会」第2回大会で発表された研究に基づき、樋口が立命館大学大学院博士後期課程の英語学位論文を、日本語に再編集したものであり、5人4社の半構造化面接の詳細と図解を加えて執筆されています。
「従業員エンゲージメントのESG投資プロセスにおける影響―情報開示の視点と複線径路・等至性アプローチ(Trajectory Equifinality Approach: TEA)による分析」と題する本論文は、機関投資家・アナリストがESG投資を行うプロセスを、特に従業員エンゲージメントの評価観点から分析したものです。
本分析には、TEAの複線型・等至性モデル(Trajectory Equifinality Model: TEM)を手法として採用し、評価の過程を明らかにしました。
本論文の理論的な貢献としては,TEAを産業・組織心理学や経営学の領域に適用したこと、またESG投資プロセスを会社横断的に図示化したことが挙げられます。
さらに、実践的含意として、従業員エンゲージメントが機関投資家やアナリストにとって重要な評価指標の一つであることが示唆されました。
従業員エンゲージメントのESG投資プロセスにおける影響 ――情報開示の視点と複線径路・等至性アプローチ(Trajectory Equifinality Approach: TEA)による分析 |『TEAと質的探究』2024年第2巻第2号
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