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「気晴らしが苦手だ」と思う人へ 解説と対策の提案

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ルーティーンワークは退屈に感じやすく、独自のアイディアが求められる仕事は納期がプレッシャーになりやすいなど、どのような仕事でも気が滅入ることはあるものです。そんな時、ネガティブな気分を切り替えるため、「気晴らし」として別のことに手を付けることは、有効な対策であることが分かっています。

しかし学術研究では、「自分は気晴らしが不得意だ」と感じることへつながる、個々人の思考の特徴があることも報告されています。本コラムでは、そうした特徴の具体的な内容を、学術研究に沿って解説します。さらに、その内容を踏まえて、上手く気晴らしができるようになるためにどのように工夫するとよいのかを提案していきます。

気晴らしの効果

まず前提として、気晴らしとは何か、そして、気晴らしによってどのような効果が得られるのかを確認していきます。学術研究では、不快な気分や思考から、別の思考へと注意を移したり、別の活動をとる行動と定義され[1]、気分を調整するための代表的な方法と考えられています[2]。こうした気晴らしをすることで、いくつかの望ましい効果が得られることもわかっています。以降では、その代表的な例を紹介していきます。

まず、気晴らしをすることで、実際に不快な気分が改善する効果です。ここでは、重要な視点として、気晴らしによって気分が改善しない場合があることも踏まえて検討した研究例を見ていきます。国内の研究[3]では、手元の作業を離れ、気晴らしとして取り組むことへと没頭できるかどうかが、気分を改善できるかを左右すると指摘しています。

具体的には、仕事を進めるに当たって嫌な気分を感じた際に、明確な意図や目標を持たず、あるいは、気分転換だけを目的に気晴らしをすると、気分が良くならないだけでなく、むしろ悪化するリスクも指摘されています。一方で、気分転換のノウハウを持っていたり、時間の余裕があるような場合には、気晴らしに没頭でき、気分が改善されやすいことが確認されています。

さらに、気晴らしに没頭できた場合は、気分の改善だけでなく、取り組んでいた問題の解決も促進されることを報告する研究例もあります。例えば、学業的な課題で行き詰っていたことが解決したり[4]、対人関係上で悩んでいた問題の解決が促されること[5]が確認されています。

こうした効果は、気晴らしに没頭できた場合、思考や意識がうまく切り替えられるために生じていると考えられます。つまり、別の作業を進めている間に、それまで思いつかなかった良いアイディアが思いつくという「孵化効果」[6]が働いていることが予想されます。逆に、気晴らしに没頭できない場合は、手前の作業を継続している状態といえるため、孵化効果が起きにくいと考えられます。

興味深いことに、気晴らしに没頭できる場合の上記の効果に対して、「気晴らしに集中しよう」と意図することは逆効果であることが確認されています[7]。具体的には、気晴らしを始める際、気分を悪化させた作業のことを考えないように心がけると、気分が悪化するのです。これは、「考えない」ようにすることが、逆に作業のことを「考える」ことになってしまうというジレンマに起因しています。これらの例からも、気晴らしは良い効果が得られる反面、それを奏効させるためには工夫が必要であるといえるでしょう[8]

「気晴らしが不得意」と感じさせる特徴

「切り替え」の研究テーマ:タスクスイッチングパラダイム

ここからは、気晴らしをすることに関して、得意・不得意な人がいる可能性を示す研究を紹介していきます。そのこと自体は、実生活や実務として問題視されることは少ないでしょう。しかし、上述のように、気晴らしの有益な効果を得るためには工夫が必要です。そのため、気晴らしに関連する人の特徴を知ることで、自他の仕事の効率を高めるうえで、工夫の必要がある度合いを知ることができる点でメリットがあります。

初めに、タスクスイッチングというキーワードに注目します[9]。タスクスイッチングとは、ある課題から別の課題へと、素早く切り替えを求めるような研究の手法や、そこに影響する要因を検討する研究テーマを指します。

前提として気晴らしとは、手元の作業から、別の作業や思考に「移行する」行為とも言えます。つまり、タスクスイッチングの研究テーマに注目することで、そうした移行が及ぼす影響、あるいは、その移行をスムーズに実現するために影響する要因を参考にすることができるのです。

タスクスイッチングの研究からは、3つの示唆があります。1つ目は、移行することに人の「思考・認知的な機能」が関わっていることです。複数の作業を移行するということは、それぞれの作業の目的や方法の違いを、理解して切り替えることが不可欠です。このことは、その機能をつかさどる脳の一部が損傷した場合には、そうした切替がスムーズに実現しないということから裏付けられています。

2つ目は、切り替える作業の間に「干渉」が起きることです。上記のように、複数の作業間には違いがあるため、その移行がスムーズにいくかどうかは、作業間の関係性に影響を受けます。例えば、取り組む作業同士の目的や取るべき対応の類似度、前後の順番の効果など、様々な干渉が起きることが指摘されています。

3つ目は、作業の切り替えをスムーズに行えるかどうかという「個体差」が仮定される点です。12点目を踏まえたうえで、思考や認知としての特徴を調べる、あるいは、作業間の切替を求める場面での成績を比較することで、それぞれの人同士の違いを明確にすることができるのです。

以上の3点を踏まえると、気晴らしの得手・不得手を考えるうえで、課題や意識の切り替えがうまくいくかどうかに注目することは有効だと考えられます。たとえば、進めていた業務を中断したくても、なかなか切り上げることができない、という状況が考えられます。あるいは、業務を中断したものの、別の業務や休憩中にも、中断したはずの業務のことが頭から離れない、といった状況も想定されます。

こうした状況は、作業間をスムーズに切りかえることが得意な人と、難しいと感じている人の間に生じている差と考えられます。以降では、こうした差について、具体的な内容を調べた研究テーマを紹介します。

作業をスムーズに切り替えられる度合い:認知的柔軟性

続いて注目するキーワードが、認知的柔軟性です。認知的柔軟性は、新しい要求や、要求の変化、あるいは、想定していなかった要求に対して対応する能力とされています[10]。上記のタスクスイッチングを測定することが、認知的柔軟性の指標として活用されているように、まさに課題間の切り替えの能力に注目した特徴です。

認知的柔軟性を測定する代表的な方法として、文字の判別課題があります。モニター画面にアルファベットか数字が表示され、前者であれば母音かどうか、後者であれば奇数か偶数かを判別して回答する、という具合です。回答者は、まず表示された文字から「課題」の内容を理解し、そのうえで適切な回答を選ぶ必要があるため、思考の切り替えが求められます。こうした課題によって測定された認知的柔軟性が高い[11]と、確率的な法則を早く理解すること[12]、さらに、より全般的な学習や創造性にも影響すること[13]が確認されています。

逆に、認知的柔軟性の低さは精神疾患との関連も指摘されています[14]。例えば、気晴らしと認知的柔軟性との関連を考えるヒントにもなる症例として、「全般的不安障害」と呼ばれる疾患との関連が指摘されています。

全般的不安障害とは、その診断基準に変遷はあるものの、多くの出来事に対する不安や心配が強く生じ、その症状が数か月にわたって続くような精神疾患を指します[15]。こうした症状を示す患者に、認知的柔軟性の低さが指摘されています[16]。これは、不安や心配を生じるような出来事や対象に意識が向いた際、そこから思考を移すことが難しい、というメカニズムが働いていると考えられています。

これらの点を踏まえると、認知的柔軟性は、気晴らしの得手・不得手を考える中で、手元の業務を中断することの難しさとして影響することが考えられます。気晴らしの有効性を考えると、業務に退屈や疲弊を感じた場合は軽い休憩を取るなど、作業を一度中断することが望ましいと言えます。しかし、認知的柔軟性が低い場合、手元で進めている業務から離れることが難しいために、気晴らしを始めることができないことが予想されます。

ネガティブな意識に囚われる傾向:反すう傾向

最後に注目するキーワードは、「反すう」です。反すうとは、思考の特徴として、気分が落ち込んでいること自体や、気分が落ち込む原因となった出来事のことを、繰り返し考えてしまう傾向を指します[17]。上記の認知的柔軟性が、取り組む作業の切替に関する内容だったのに対して、反すうは、特に否定的な感情に焦点化して、その感情や思考に偏りが生じてしまう傾向であると言えます。

反すうの傾向が高い人の特徴として、特に精神的健康を阻害するものが2点報告されています[18]1つ目は、否定的な感情を生じた際に、自分への批判的な評価を伴って、その思考が繰り返される「考え込み」という傾向です。例えば、現在の状況になったことへ、自分の手際の悪さや、落ち度がなかったかを気にするといった評価基準が指摘されています。

2つ目は、日常生活を送る中で、自分の否定的な側面への注目が生じやすい性格的な性質である「自己反すう」という傾向です。例えば、自分の発言や行動を、積極的な理由なく思い返すことが多いかどうかが評価基準になっています[19]。これら2つの特徴は、いずれも抑うつ的な気分へとつながることが確認されています。

反すう傾向は、気晴らしとの関係も確認されています。例えば、否定的な気分を感じた際、考え込んでしまうのが、上記の反すうであり、逆に、考え込むのではなく、関係のない行動をとることが多いことを気晴らしとして、対をなす傾向として区別されています[20]。また、個別の対応としても、反すうするよりも気晴らしをする方が、抑うつ気分を下げる効果があるということが、実験として条件を整えた比較によっても示されています[21]

上記の研究を踏まえて、上手く気晴らしができるかどうか、という観点で、反すうの影響を考えてみます。まず、性格的な特徴として反すう傾向が高い場合、否定的な感情を生じた際、気晴らしという対応を取ること自体が少ない可能性があります[22]。このことは、否定的な感情が持続する、あるいは、より悪化するリスクがあるため[23]、対策が特に必要だといえます。

また、抑うつの傾向が高い人は、否定的な感情への注意が継続しやすいことも確認されていました。このことを踏まえると、別の業務や休憩として業務を中断しても、中断した業務が頭から離れにくく、その結果として気分が改善しにくいという影響が考えられます。これでは、制度として設けられている休憩の効果も得にくいと予想されるため、実務としても見過ごせない観点といえます。

苦手な気晴らしが出来るようになるために

最後に、ここまでの内容を踏まえて、「気晴らしが上手くできない」と感じている人が、どのような対応をとればよいのかを考えていきます。幸いな点として、認知的柔軟性の研究からは、訓練によって能力が伸びる余地があると指摘されています[24]。以降では、上述の3つのキーワードに沿って、具体的な対応を考えていきます。

気晴らしに挑戦する

1つ目の提案は、反すうに注目した対策として、実際に気晴らしに取り組んでみることです。反すう傾向が高い場合、気晴らしを実施すること自体が少ないために、その有効性を体感できていないという悪循環がおきている可能性もあります。実際に気晴らしをして、気分が改善することを体験できれば、反すうを減らして、積極的に気晴らしに努めようと思えるでしょう。

例えば、社内や外部で成果を共有する機会までに時間的な余裕があるときや、進め方がある程度決まっているルーティーンワークに取り組むときは、気晴らしに挑戦しやすいと言えます。また、その際は、負荷が低い活動に取り組むことが良いといえます。たとえば、自席で出来る範囲のストレッチや化粧室に行って顔を洗うなど、業務への支障が少なく、ごく短時間で取り組める休憩などが望ましいです[25]

気持ちを落ち着ける方法を探す

2つ目の提案は、気持ちを落ち着けるために、自分に適した方法を見つけるというものです。この提案は、何らかの方法で気持ちを落ち着けることができれば、認知的柔軟性が高まるという研究結果に基づいています[26]

具体例として、学術研究においても提案されているものの1つが、呼吸法です。特別な呼吸の仕方があるというよりも、その際に生じる身体の反応をイメージするというものです。「深呼吸をしよう」と意図して深呼吸をし、「肺に酸素が入る」「血管を通じて酸素が巡る」など自分なりに想像しながら、呼吸をしている自分の感覚に目を向けるのです。

あるいは、同様の効果が確認された方法として、音楽を聴くことも有効でした。休憩時間に自分にとって心地よい音楽を聴いたり、オフィス全体でBGMを導入するのも良いでしょう。上記の方法以外にも、自分にとって落ち着ける方法を見つけられれば、それを実践することが気晴らしとしての効果が期待できます。

気晴らし用に環境を整える

3つ目の提案は、気晴らしと業務をスムーズに切り替えるために、環境を整えるというものです。これは、タスクスイッチングのうち、取り組んでいる作業を切り替えるコストを減らす要因に関する研究に基づいています[27]

研究では、高い頻度で作業を切り替える(および各作業に取り組む)ことを、同じ環境で繰り返し体験する、というトレーニングを行いました。その結果、トレーニング後に同じ環境で作業をした場合は、切り替えのコストを下げることができることを明らかにしました。

つまり、自分なりに環境を整え、その環境で繰り返し気晴らしに挑戦すると、複数の作業間の切り替えや、業務と休憩の切り替えをスムーズに実施できるようになるということです。

近年は、タスクの効率を高めるツールとして、実に様々なサービスやデバイスが提供されています。ただし、上記の研究を踏まえると、ツールの特徴が自分に合うかどうかだけでなく、同じ環境で繰り返し体験・練習することも重要だといえます。まずは、手ごろなツールを文字通り「道具」として導入し、その道具によって気晴らしを「訓練」することで、気晴らしがしやすい「環境」を整えられるといえるでしょう。

脚注

[1] 石川 遥至・浮川 祐希・野田 萌加・越川 房子(2021).注意の分割を伴う気晴らしが気分とネガティブな思考に及ぼす影響 心理学研究, 92(4), 227-236.

[2] 及川 恵(2002). 気晴らし方略の有効性を高める要因プロセスの視点からの検討 教育心理学研究, 50(2), 185-192.

[3] 同上.

[4] 及川 恵・林 潤一郎(2010).気晴らし方略が問題解決に及ぼす影響大学生の学業ストレス場面における検討 パーソナリティ研究, 19(2), 170-173.

[5] 及川 恵・林 潤一郎(2013).大学生の対人ストレス場面における気晴らしの問題解決促進過程気晴らし頻度, 反すう, 活動選択の知識の影響に着目した検討 パーソナリティ研究, 21(3), 316-319.

[6] 手元の作業をしている間に、他のことに考えが及ぶことは「マインドワンダリング」と呼ばれ、その頻度が高いほど、孵化効果が高まることが確認されています。詳細は右記の論文を確認ください;山岡 明奈・湯川 進太郎(2016).マインドワンダリングが創造的な問題解決を増進する 心理学研究, 87(5), 506-512.

[7] 石川 遥至・浮川 祐希・野田 萌加・越川 房子(2021).注意の分割を伴う気晴らしが気分とネガティブな思考に及ぼす影響 心理学研究, 92(4), 227-236.

[8] こうした例を踏まえて、気晴らしのメカニズムやその有効な活用法を考えるセミナーを開催しました。詳細は右記を参照ください;「気晴らし研究から考える:パフォーマンスを上げる気分転換法」を開催します

[9] 詳細な内容は、右記の論文が参考になります;佐伯 恵里奈(2015).柔軟性を支える認知メカニズム—タスクスイッチング研究からの示唆— 心理学評論, 58(1), 34-51.

[10] Howlett, C. A., Miles, S., Berryman, C., Phillipou, A., & Moseley, G. L. (2023). Conflation between self-report and neurocognitive assessments of cognitive flexibility: a critical review of the Jingle Fallacy. Australian Journal of Psychology, 75(1), 2174684

[11] 認知的柔軟性を測定するための自己報告式尺度も作成されていますが、その回答は課題パフォーマンスと相関しないという指摘があり、解釈には注意が必要だといえます。詳細は、右記の論文を参照してください;Howlett, C. A., Miles, S., Berryman, C., Phillipou, A., & Moseley, G. L. (2023). Conflation between self-report and neurocognitive assessments of cognitive flexibility: a critical review of the Jingle Fallacy. Australian Journal of Psychology, 75(1), 2174684.

[12]  Feng X, Perceval GJ, Feng W and Feng C (2020) High Cognitive Flexibility Learners Perform Better in Probabilistic Rule Learning. Front. Psychol. 11:415.

[13] Diamond, A. (2013). Executive functions. Annual review of psychology, 64, 135-168.

[14] 多くの研究は、診断基準や心理尺度によって確認した精神疾患の傾向と、課題によって確認された認知的柔軟性の関連を報告しているものです。言い換えれば、認知的柔軟性が低さ、精神疾患を引き起こすか、という因果関係を実証しているわけではありません。一方で、後述のように、ネガティブ感情やその原因への拘泥がある場合は、気分悪化のリスクがあるため、認知的柔軟性への介入が、症状の悪化を抑制したり、緩和をもたらすことは期待されるでしょう介入の視点として注目すべき能力といえるでしょう。

[15] 上記の説明は、診断基準の変遷があること、および、そのなかでも共通する中心的な特徴に注目して、平易な表現に直したものであり、厳密な診断基準ではありません。詳細は次の論文を参照してください;大坪 天平(2012).全般性不安障害の現在とこれから 精神神經學雜誌, 114(9), 1049-1055.

[16] Becker, E. S., Rinck, M., Margraf, J., & Roth, W. T. (2001). The emotional Stroop effect in anxiety disorders: General emotionality or disorder specificity?. Journal of anxiety disorders, 15(3), 147-159.

[17] 大井 瞳・望月 聡・沢宮 容子(2020).持続要因に着目した反すう研究の動向. 筑波大学心理学研究, 58, 83-92.

[18] 同上。

[19] 右記の心理尺度の項目を参考に要約しています。詳細な項目は、本文をご確認ください;高野 慶輔・丹野 義彦(2008).Rumination-Reflection Questionnaire 日本語版作成の試み パーソナリティ研究, 16(2), 259-261.

[20] Nolen-Hoeksema, S. (1991). Responses to depression and their effects on the duration of depressive episodes. Journal of abnormal psychology, 100(4), 569.

[21] Morrow, J., & Nolen-Hoeksema, S. (1990). Effects of responses to depression on the remediation of depressive affect. Journal of personality and social psychology, 58(3), 519.

[22] 反すうが持続・継続する理由をまとめた研究では、「反すうが有効である」という、いわば個人の思い込みによって、反すうが継続している点も指摘されています。詳細は右記の論文を参照ください;大井 瞳・望月 聡・沢宮 容子(2020. 持続要因に着目した反すう研究の動向 筑波大学心理学研究, 58, 83-92.

[23] 感情へ対処するための複数の方法について効果を検証した文献では、反すうによってネガティブ感情が強まるという結果が確認されています。詳細は、右記の論文を参照ください;Brans, K., Koval, P., Verduyn, P., Lim, Y. L., & Kuppens, P. (2013). The regulation of negative and positive affect in daily life. Emotion, 13(5), 926.

[24] Diamond, A. (2013). Executive functions. Annual review of psychology, 64, 135-168.

[25] こうした短期間での休憩は「マイクロブレイク」と呼ばれ、注目が集まっています。詳細は、当社コラムを参照ください;小さな休憩、大きな効果:マイクロブレイクの可能性ちょっと一息:効果的な休憩のとり方

[26] 右記の研究では、今現在の自身の感覚を高めた状態である「マインドフルネス」に注目した介入と、リラクゼーションの効果を検証し、いずれも有効であり、両者の間に効果の差はなかったと報告しています。詳細は、本文を参照ください;Lee, J., & Orsillo, S. (2014). Investigating cognitive flexibility as a potential mechanism of mindfulness in Generalized Anxiety Disorder.. Journal of behavior therapy and experimental psychiatry, 45 1, 208-16.

[27] Xu, S., Simoens, J., Verguts, T., & Braem, S. (2023). Learning where to be flexible: Using environmental cues to regulate cognitive control.. Journal of experimental psychology. General.


執筆者

黒住 嶺 株式会社ビジネスリサーチラボ フェロー

学習院大学文学部卒業、学習院大学人文科学研究科修士課程修了、筑波大学人間総合科学研究科心理学専攻博士後期課程満期退学。修士(心理学)。日常生活の素朴な疑問や誰しも経験しうる悩みを、学術的なアプローチで検証・解決することに関心があり、自身も幼少期から苦悩してきた先延ばしに関する研究を実施。教育機関やセミナーでの講師、ベンチャー企業でのインターンなどを通し、学術的な視点と現場や当事者の視点の行き来を志向・実践。その経験を活かし、多くの当事者との接点となりうる組織・人事の課題への実効的なアプローチを探求している。

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