2024年2月21日
人的資本の理論と実践:開示だけで終わらせないために(セミナーレポート)
ビジネスリサーチラボは、2024年2月にセミナー「人的資本の理論と実践:開示だけで終わらせないために」を開催しました。
人的資本に対する関心と注目が高まっています。自社の人的資本の現状を開示する企業も増えています。
そのような中で、人的資本の開示についてセミナーを行いました。最新の学術研究や国際標準を踏まえ、人的資本開示の有効性と実践方法を掘り下げました。具体的には次のような内容を解説しました。
- 人的資本開示の背景・内容・方法
- 学術研究に基づく人的資本開示の効果
- 人的資本の状態を改善するための考え方
- データドリブンで改善を進める方法
※本レポートはセミナーの内容を基に編集・再構成したものです。
人的資本の開示:その背景と意義
藤井:
私からは、二つのパートでお話します。初めに、人的資本の開示が求められる背景を説明し、その後、研究知見からの示唆に基づいて開示の意義について触れます。
人的資本の開示が求められる背景
人的資本の開示に関する背景を掘り下げましょう。まず、人的資本という概念は経済学者のゲーリー・ベッカーによって定式化されたもので、教育や訓練によって獲得されるスキルや知識といった要素を包含します。この考え方は、単に学んだことだけでなく、働くうえで重要な能力や特性を育むための広範なアプローチを示唆しています。
人的資本の議論は様々な角度から進められており、例えば、心理学や経営学の分野では、個人の認知能力や性格などのKSO(知識、スキル、その他の特性)と呼ばれる要素をどのように職場で活かすかに焦点を当てた研究が行われています。これは「ミクロな視点」と呼ばれます。
一方で、「マクロな視点」では、企業の戦略や組織の特性に注目し、より大きな文脈の中で人的資本がどのように機能するかを探求しています。
世界中で進む情報開示の流れの中で、人的資本に関する情報の開示も重視されています。過去10年の動きを振り返っても、EUでは非財務情報の開示指令が施行され、日本ではコーポレートガバナンスコードが制定され、英国では企業報告規則が導入されるなど、各地で具体的な取り組みが行われてきました。
日本において注目すべきは、2014年に経済産業省から報告された「伊藤レポート」でしょう。これは、企業価値の中長期的な向上と経済全体の成長を目指す内容を含んでおり、その後「人材版伊藤レポート」が発表されています。この報告書は、人的資本開示の重要性が高まる中で、人的資本経営を実践するための有用なアイデアを提供しています。
開示に関しては、内閣官房や経済産業省による人的資本可視化指針、金融庁の企業内容等の開示に関する内閣府令、厚生労働省による女性活躍推進法の改正や育児介護休業法の改正など、様々な指針や法令が示されています。
これらは企業に対し、何をどのように開示すると良いかという指針を提供していますが、任意の開示に関してはまだ明確なガイドラインが少なく、多くの企業がどの情報をどのように開示すれば良いのか悩んでいます。
この点で、国際標準化機構(ISO)による国際ガイドラインISO30414が一つの手がかりとなります。2018年に発表されたISO30414は、人的資本を定量的・定性的に開示するための方法を示しており、データの種類や報告プロセスに関する指針を提供しています。企業は社内外に対する報告の際、どのような項目を開示し、データをどのように収集、測定、分析するかを考える手がかりが得られます。
研究知見からの示唆、開示の意義
開示の現状
人的資本開示について多くの企業が直面している現状として、何をどのように開示すべきか、開示することの具体的な影響に関する理解が不足していることが挙げられます。
その結果、開示の内容が形式的になり、必要な情報が欠けるといった事態も発生しています。このような開示では、企業間の区別が困難になり、各企業の人的資本に関する取り組みや状況が適切に評価されません。
これまで、人的資本に対する情報は、多くの場合、任意の非財務報告として提供されてきました。しかし、企業のビジョンや戦略と結びつけて、定量的なデータとナラティブを兼ね備えた情報開示を行う報告も登場しています。
例えば、ドイツ銀行では人的資源報告書を、日本国内ではエーザイ株式会社やシスメックス株式会社が統合報告書の形式で人的資本に関する報告を行っています。統合報告書を通じた開示は日本でも増加傾向にあります。
特に投資家からは、ストーリーを伴う開示が求められています。ドイツ銀行の例で言えば、最初に経営トップから企業戦略についてのメッセージが示されます。それに続き、その戦略を支える人材戦略、さらにはそれを具体化する数値目標、そして目標達成のために採る人事施策が順に提示されています。
こうしたアプローチは、企業がどのような未来を目指しているのか、そのためにどのような戦略を立てているのか、具体的な数値目標を含めてどのように進めていくのかを示しています。
開示の意義
企業が外部に情報を開示する際、その情報は投資家やステークホルダーにとって重要な意味を持ちます。その情報などをもとに、企業の将来性や投資の有効性を判断することになるからです。
また、求職者にとっては、企業が公開している情報が、従業員の働き方やキャリア支援の質を評価する上での手がかりとなります。例えば、研修プログラムやキャリアサポートが充実していること、従業員の声が重視されていることが情報開示から読み取れると、求職者はその企業がどのような特色を持っているかを理解し、他社と比較する際の基準にすることができます。
欧州では、サステナビリティという文脈の中で、人的資本への投資がESG(環境・社会・ガバナンス)の取り組みの一部として評価される傾向にあります。
他方で、内部に対して情報を開示する際、主に人事部門が担当するケースが考えられますが、これは経営層と人事部門との間の対話を促す機会となり得ます。情報開示を通じて、企業内の人的資本の状況を定量的・定性的に可視化し、経営戦略や人材戦略の見直しに役立てることができます。
例えば、プロジェクトの進捗状況や部署別の人員配置に関するデータから、ある部署で人手が不足している、または特定のプロジェクトに力を入れていることが分かります。これは、部署内では理解されていても、全社的な視点での共有が不足している場合に、社員が自社の状況を俯瞰する情報となります。
開示プロセスを企業イメージの形成と照らし合わせて理解すると、インターナル・ブランディングとして社員に対し企業が目指すイメージを伝え、社員がその理解を深めることで、外部に向けたエクスターナル・ブランディングの効果を引き出すことができます。
人的資本への投資についてアウトカムの見積もりは困難な場合が多く、直接的な収益に結びつかないこともありますが、人的資本が企業の持続可能性に影響を与えることを示す研究も存在します。開示の目的を明確にし、分かりやすいストーリーを作ることに加え、継続的に情報を更新し、透明性を保つことが大事です。
開示の目的
企業が人的資本を開示する際に重要なのは、誰にどのようなメッセージを伝えたいのか、そして、それを受け取った人々にどのような行動を起こしてほしいのかを明確にすることです。
例えば、従業員に向けては、自社がキャリア教育や成長支援に真剣に取り組んでいることを示し、その姿勢を感じてもらうことが大切です。これにより、従業員はキャリアアップに対する意欲を高め、自発的な行動を促されるかもしれません。
また、求職者には、企業の目指す姿勢や取り組みを知り、安心感を持ってもらうことで、自社の選考への応募を促します。投資家に対しては、企業の長期戦略や成長の可能性を感じてもらい、投資の安心感を高めることが目標です。消費者には、サステナビリティへの貢献などの企業の取り組みを知ってもらい、信頼感を高め、中長期的なブランディングにつなげたい、などと考えます。
これらは例にすぎませんが、開示する情報を通じて、異なるステークホルダーに対してそれぞれ適切なメッセージを伝え、望ましい行動を促すという考え方を持ちましょう。
ただし、コストばかりかかり内容の薄い開示にならないように気をつける必要があります。人事、経営、事業部門の連携を含め、全社で取り組む姿勢が求められます。人的資本の開示それ自体を目的とするのではなく、経営層や他部門との対話や情報共有の機会として捉えると良いでしょう。
さらに、情報を受け取る側の立場を考慮し、従業員、求職者、社会にどのような情報を示すべきか、どのように感じてもらいたいかを考えることで、人的資本開示は企業のブランディングとしても機能します。開示を通じて自社の強みや魅力を示し、企業価値の向上につなげることが可能かもしれません。これらの点を踏まえて、情報開示のプロセスを進めていきましょう。
開示を改善につなげる:女性管理職比率の向上を例に
伊達:
私からは、開示を改善につなげるためにどうすれば良いのかを考えます。ただし、抽象的な話に終始しないよう、女性管理職比率の向上を例にとって解説します。
改善につなげる要因分析
人的資本の開示の有効性が徐々に認識され始めています。例えば、企業価値の向上に寄与するといった実証結果も挙げられています。
この点から、人的資本を開示する取り組み自体が重要であるということが強調されます。開示の取り組みを少しずつ進めることには意義があると言えます。
他方で、私が特に強調したいのは、単に開示すること自体が目的ではないという点です。人的資本の開示を進める際には、現状の把握と同時に、将来的に達成すべき目標を設定することが多いでしょう。
目標達成に向けては、現状をただ維持するだけでは不十分であり、改善が必要です。人的資本に関する開示の議論は一定程度行われていますが、開示と同時に具体的な改善策をどう進めるかについては、まだ十分に議論されていません。
人的資本の開示は改善の大きな機会になります。なぜなら、開示する過程で収集されるデータを活用することにより、データドリブンで開示と改善を連携させるアプローチが可能になるからです。
ただし、人的資本と一言で言っても、その内部には多様なテーマがあるため、データだけでは対応できず、それぞれに必要な専門知識が異なります。これらの知識を持ち、データと組み合わせて改善に取り組むことが重要です。
今回は例として、女性管理職比率の向上を取り上げてみましょう。女性管理職比率は、有価証券報告書や統合報告書などで既に多くの企業が開示しています。しかし、開示が自動的に改善につながるわけではありません。
開示が改善に結びつかない主な理由の一つとして、改善に求められる要因の分析が不足していることが挙げられます。女性管理職比率を改善するためには、その要因を正確に分析し、適切な対策を講じる必要があります。ただ闇雲に対策を打つだけでは効果は期待できず、リソースの浪費になりかねません。
しかしながら、要因分析の実施は難しいものです。具体的な進め方や分析に必要なデータの選定、改善策への落とし込み方が分からないという人も少なくありません。
要因分析の進め方
要因分析を通じて人的資本の改善に取り組む方法を説明しましょう。このプロセスは6つのステップで構成されます。それぞれのステップを理解し実践することで、人的資本の質を向上させることが可能です。
1. 問題の特定
まず、組織内の人的資本に関する問題点を特定します。改善の出発点として、現在直面している問題を明確にする必要があります。例えば、他社と比べて女性管理職比率が低いという事実は、問題として捉えられます。日本企業は特に、先進諸国と比較して女性管理職比率が低いことが多く、改善が求められます。
2. KPIの設定
問題を明確にした後、それを解決するための目標を設定します。この目標を測定するための指標をKPIとして定めます。例えば、女性管理職比率を向上させるためには、昇進への意欲やリーダーシップ能力の評価、リーダーとしての経験の積み重ねなどのレディネスをKPIとして設定できます。
3. 要因の仮定
KPIに影響を与える可能性のある要因を、データ分析を行う前の段階で仮定します。例えば、女性管理職へのレディネスに影響を与える要因として、女性に対するステレオタイプやネットワーキングの機会が挙げられます。これらは女性の昇進意欲を高めるか、または阻害する可能性があります。
4. データの収集
仮説を検証するために必要なデータを収集します。ダイバーシティに関する調査や異動歴など、関連するデータを集め、クリーニングを施して分析の準備を整えます。
5. データの分析
収集したデータを用いて統計分析を行い、仮説の検証をします。この段階では、関連性を探るために重回帰分析などの方法が利用されます。例えば、女性のステレオタイプと昇進意欲の関連性を分析することができます。
6. 対策の検討
データ分析を通じて明らかになった要因に基づいて、具体的な改善策を考えます。例えば、ステレオタイプを減らすための研修を実施したり、マネージャー向けの啓蒙活動を行ったりすることが挙げられます。
人的資本の問題点を明確にし、目標を設定し、要因を仮定してデータを収集・分析することで、改善策を講じることができます。これによって、人的資本の質を向上させるための具体的な一歩を踏み出せるのです。
要因分析のポイント
何をKPIに設定するか
このように説明されると簡単に見えるかもしれませんが、実際には難しいものです。今回は、先に紹介した中でも特に重要な「2. KPIの設定」「3. 要因の仮定」「4. データの収集」という3ステップに焦点を当て、それぞれに必要な工夫を深堀りします。
まず、「2. KPIの設定」です。KPIを設定する際には、目標を正確に反映する指標を選定することが重要です。
例えば、組織内の女性管理職比率が問題と認識された場合、どのようなKPIを設定するかが問題解決の鍵を握ります。適切なKPIを設定することで、目標達成に向けた正しい進路を定めることができます。一方で、不適切なKPIを設定してしまうと、目標から逸脱した方向に進んでしまいます。
例えば、単純に「女性管理職であるか否か」をKPIに設定する場合が考えられます。しかし、このアプローチは、女性管理職となるための既存のハードな環境を無条件に肯定しており、結果として、実際には改善を促すことができない恐れがあります。
そのため、管理職への準備ができているかどうか(レディネス)をKPIとして設定することで、より建設的な形で改善を目指すことができます。レディネスは、リーダーシップへの意欲、能力、経験の三つの要素を含んでおり、これらが備わっているかどうかを評価することで、女性管理職候補を育成することが可能です。
要因の仮説をどう挙げるか
続いて「3. 要因の仮定」です。KPIを設定した後は、KPIを促進/阻害する要因を挙げる必要があります。しかし、例えば、女性管理職のレディネスに影響を与える要因をすぐに挙げられるでしょうか。
この過程では、特定の分野における深い知識、いわゆるドメイン知識が求められます。ドメイン知識があることで要因を挙げやすくなります。
例えば、管理職としての適性に男性的な性質が必要だとする考え方(Think manager-think male)は、女性がそのような役割に適していないという誤った認識を生み出しています。こうした女性に対するステレオタイプは、女性がリーダーシップを発揮する際に不利な評価を受ける原因となり得ます。
さらに、危機的状況において女性のリーダーシップが有効であるとする考え方(Think crisis-think female)は、いわゆる「ガラスの崖」を具現化します。困難な状況でリーダーシップを女性が引き受けると、失敗するリスクも高いのです。失敗すると、その責任が女性に帰されることで、自信や昇進意欲が損なわれます。
女性自身が持つステレオタイプも作用します。自己認識によって女性が管理職の役割に適していないと感じ、昇進を望まなくなることがあります。このような内面化したステレオタイプは、女性のキャリア進展に影響を及ぼすことが示されています。
さらに、「女王蟻症候群」という現象もあります。一部の女性管理職が過度に男性的なリーダーシップスタイルを採用し、特に他の女性に対して競争的または敵対的な態度をとることです。このような行動は、職場での女性同士の協力関係を損なうだけでなく、他の女性が管理職を目指す意欲を減退させます。
どのようなデータが良質か
最後に「4. データの収集」です。データを扱う上での工夫点として、データを2つの大きなカテゴリーに分けると良いでしょう。「集計データ」と「個人データ」です。
まず「個人データ」とは、個人に直接関連づけられた情報です。例えば、あるアンケートにおいて、Aさんが質問に対してどのように回答したか、Aさんが管理職であるか否かといった情報が含まれます。
個人データは人的資本の情報を構成していますが、開示されるものではありません。より大きなデータセットの一部として集約された上で開示は行われます。例えば、女性管理職が全体の中でどれだけの割合を占めているかという情報は、個人データを基にして集計された「集計データ」として公開されます。
人的資本の開示においては、集計データが使用されます。しかし、人的資本の改善を目指す場合、個人データに立ち返らなければなりません。集計データだけでは、要因の分析や改善策の特定に制限がかかります。集計データを用いた分析は不可能ではありませんが、分析手法に制約が生じ、データの活用度が低下します。
加えて、データを分析しやすい形に整えることが不可欠です。整理されたデータのことを「整然データ」と呼びます。データは、適切に収集し、整理し、クリーニングする必要があります。この点については、以前のセミナー[1]で取り上げたので、チェックしてみてください。
Q&A
Q:中小企業が経営戦略の一環として人的資本の開示に取り組む場合、限られたリソースの中でどのように工夫すればよいですか?
伊達:
現在、人的資本の開示は大企業が先導しています。しかし、この流れは中小企業にも波及していくことが予想されています。特に、大企業と取引する中小企業は、近い将来対応を余儀なくされるでしょう。
しかし、焦る必要はありません。国が提供するガイドラインの中でも、ステップバイステップでの開示が推奨されています。人的資本に関する開示項目は多岐にわたります。すべてを一度に開示しようとすると膨大なリソースが必要になります。
これは大企業でも困難なことです。まずは可能な範囲から少しずつ開示を始めることが重要です。徐々に開示範囲を広げていくアプローチが良いでしょう。
また、藤井が話題にしたように、社内への開示にも注目したいところです。人的資本の開示は外部への報告だけではありません。従業員への情報共有も含まれます。社外への開示前に、社内での開示から始めてみましょう。
Q:ISO30414に関する話題が出てきましたが、人的資本開示とISOの関係について、もう少し詳しく説明していただけますか。
藤井:
ISO30414は2018年に公表された国際基準です。近年、企業による人的資本の開示への関心が高まっていますが、この関心の高まりが直接的にISO30414を制定する動機になったわけではありません。
企業が自社の人的資本に関する情報をどのように開示すれば良いのか、そのための指針が必要だというニーズが生じたことで、以前から制定されていたISO30414が注目されました。
人的資本の開示にあたって参考にできる一つの指針として位置づけられていますが、一方で、他のガイドラインも参考にしながら、各企業がどのように開示を進めるかを決定しているのが現状です。
脚注
[1] 人事データ活用 基礎の基礎:分析に向くデータとは(セミナーレポート)
登壇者
伊達 洋駆 株式会社ビジネスリサーチラボ 代表取締役
神戸大学大学院経営学研究科 博士前期課程修了。修士(経営学)。2009年にLLPビジネスリサーチラボ、2011年に株式会社ビジネスリサーチラボを創業。以降、組織・人事領域を中心に、民間企業を対象にした調査・コンサルティング事業を展開。研究知と実践知の両方を活用した「アカデミックリサーチ」をコンセプトに、組織サーベイや人事データ分析のサービスを提供している。著書に『60分でわかる!心理的安全性 超入門』(技術評論社)や『現場でよくある課題への処方箋 人と組織の行動科学』(すばる舎)、『越境学習入門 組織を強くする「冒険人材」の育て方』(共著;日本能率協会マネジメントセンター)などがある。2022年に「日本の人事部 HRアワード2022」書籍部門 最優秀賞を受賞。
藤井 貴之 株式会社ビジネスリサーチラボ チーフフェロー
関西福祉科学大学社会福祉学部卒業、大阪教育大学大学院教育学研究科修士課程修了、玉川大学大学院脳情報研究科博士後期課程修了。修士(教育学)、博士(学術)。社会性の発達・個人差に関心をもち、向社会的行動の心理・生理学的基盤に関して、発達心理学、社会心理学、生理・神経科学などを含む学際的な研究を実施。組織・人事の課題に対して学際的な視点によるアプローチを探求している。