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コラム

ビジネスリサーチラボ発の学術研究:組織学会を振り返る

コラム

2023年6月に、2023年度組織学会研究発表大会(於 京都産業大学)が開催されました。当社からは伊達洋駆、能渡真澄、黒住嶺の3名が参加しました。

この学会大会について、3名が鼎談で振り返りました。研究発表までの経緯や、クライアントワークと学術研究が連携することへの気づきなど、改めて得た学びについてご紹介します。

演題
問題社員のふるまいが生む影響は当事者にとどまらない: 非生産的行動がその目撃者に及ぼす影響(能渡真澄・伊達洋駆)
日本のビジネスパーソンの“サボり癖”は如何ほどか?: 日本語版仕事の先延ばし尺度作成の試み(黒住嶺・伊達洋駆)

発表の概要

問題行動の目撃者への注目(能渡)

伊達
まずはどういう発表をしたのか、簡単に話してもらうところから始めましょう。能渡さんからお願いします。

能渡
私の発表内容は、仕事をサボる、あるいはパワハラ、いじめ、果ては違法行為など、職場の問題行動について、その目撃者に生じる悪影響を検証した研究を発表しました。

職場の問題行為は、「非生産的行動」の概念をベースにして、被害者や加害者に着目した研究が多くあります。対して本研究は、周囲の目撃者への影響にアプローチした点で新奇性が高く、研究の売りになっております。

伊達
目撃者も当事者として位置付けようという意欲的なアプローチですね。この研究の実践的な意義は、どういうところにありますか。

能渡
この観点を取り入れることで、組織の問題行為を取り巻く現状とその悪影響を、より実践的に捉えられるのではないかと考えております。

組織が問題解決を目指すとき、まず着目するのは問題を起こした本人や被害者のケアでしょう。それはもちろん大切ですが、その一方で、それを目撃した周囲の従業員も非常に多いです。そのため、問題行為が組織に及ぼす全体的な悪影響を考える上で、その問題の当事者でない周囲の人々への影響を取り上げる意義は大きいと考えられます。

伊達
悪影響を緩和して、よりよい職場環境をつくるために重要な研究ということですね。

仕事の「先延ばし」尺度の作成と実態調査(黒住)

伊達
黒住さんの内容に移りましょう。どんな発表をしたのかを簡単に教えてください。

黒住
私が行った研究は、「やらなければいけないこと」を後回しにしてしまう行為である「先延ばし」についてです。それを、仕事中にしてしまう程度を測定するために、心理尺度を作成するというのが、一番のテーマです。また、その尺度を使い、日本のビジネスパーソンがどの程度先延ばしをしているのか、実態報告を併せて実施しました。

伊達
なじみのない方に向けて、心理尺度とは何かということも説明をお願いします。

黒住
心理尺度にもいくつか種類がありますが、概して、人の態度や行動を数量的に評価するものです。今回の尺度では、先延ばしを普段どの程度してしまうのか、自己評価することにより、その人の先延ばしの傾向が得点として現れるものです。

伊達
この研究の実践的な意義を教えてください。

黒住
能渡さんの研究にも出てきましたが、仕事の先延ばしも、他の人から見ると「あの人、サボってるな」と見えるような行動ではあります。ただ、企業に害を与えたくてそうした行動をとっているわけではないということが、先行研究で言われています。

そうした仕事の先延ばしの現象、あるいは個人の程度を捉えるための心理尺度がないという現状があり、その器具を提供したところがポイントだと思っています。

実践的な意義としては、従業員の方が、なぜそういった行動をとってしまうのかというのを深く理解するきっかけになるかなと思っています。やらなければいけないがやりたくはない、あるいは、その人にとって負荷になっている業務に先延ばしが起こるという特徴が報告されています。そうした側面を測定することで、経営組織と従業員の双方にとって建設的なアプローチを実現するきっかけになると考えています。

伊達
「測定しなければ管理できない」といった格言がありますが、測定は大事なことですね。また、心理尺度が出来上がると、要因や効果なども探索していけるようになります。

準備の苦労や工夫

オーディエンスを意識した調整(能渡)

伊達
今年3月末に予稿の締め切りがあり、624日・25日に学会がありました。原稿の作成と当日の発表という準備の中で、苦労した点や工夫した点を教えてください。

能渡
この学会の大会には初参加だったため、オーディエンスがどういった人々かの想像がつかず、発表内容の調整に苦労しました。経験者である伊達さんからは「研究者から実務家まで、様々な方々がいらっしゃる」とおおまかに聞いていましたが、発表内容を研究者向けの理論・実証ベースで仕上げるか、実務家向けの実践重視な解説に寄せるか、調整が難しかったと記憶しています。

それに関する工夫としては、最終的には理論ベースの説明をしっかり伝えた上で、実践的な話題に置き換えて補足するようまとめていきました。いずれの要求も満たせるよう、話はやや冗長になりましたが、両方をしっかり述べるよう構成した形です。

伊達
能渡さんの発表からは、理論と実践の「間(あいだ)」で悩んでいる様子がうかがえます。その悩みがあるからこそ、実践的にも理論的にも意味のある報告に繋がっていったのだと感じます。

領域の違いをうまく重ねること(黒住)

黒住

私の場合、苦労した点はあまりありませんでした。今回の研究は、過去に大学院の頃から続けている研究の延長戦なので、知識的な部分で不足はないと思えていました。ただ、聞き手の中でも多いと考えられる、経営学を専門領域とする方に、「ミクロ視点に偏っている」と捉えられないかが懸念事項でした。

経営学のなかにも先延ばしに類似した概念はあるものの、経営者や制度的な部分から「ネガティブな影響がある」「改善するべき行動だ」と捉える部分が強いと考えています。対して、心理学的なアプローチでは、行動する本人の感じ方に注目する傾向があります。この領域の違いを、どううまく重ね合わせるかを工夫しました。

そこで出てきた解が、実態調査です。「そもそも先延ばしが経営的なリスクに繋がっている」と前置きしたうえで、現場でどれだけ起きているのか心理尺度を使って記述しました。これにより、経営的な視点でも扱うべき現象であり、その検討方法として、当人の内面やミクロの視点も併せることが有効だとすることで、面白みを感じてもらえるように工夫しました。

伊達
心理尺度の作成について発表する場合、聞き手に「その尺度を使うと面白そうだ」と感じてもらう必要がありますね。厳密な手順は大事ですが、尺度は使ってもらって意味を成すものですし。その意味で、日本の実態を併せて示すことが工夫ポイントだと改めて思いました。

とはいえ、学会報告で皆が皆、そこまで聞き手を意識して発表をしているわけではないと思います。1つは、能渡さんと黒住さんにとって未知の学会だったことが関係しているでしょう。

しかし、もう一つ、ビジネスリサーチラボのクライアントワークの経験値も影響しているかもしれません。日々の仕事では、個別のクライアントのことを考慮しなければなりません。どういう情報を出せば価値が出るのかはクライアントによって異なります。そのことが、聞き手のニーズを強く意識することに繋がったのかもしれませんね。

発表当日の様子

伊達
続いて、学会当日の話をしましょう。当日は25分発表、15分質疑という構成でした。どんな反応があったのかを教えてください。

能渡
まず、多くの方から「面白かった」とか「興味深い内容だった」と言っていただけました。来てくださった方々に楽しんでいただくことは私の一番の目標でしたので、ひとまずご満足いただけたかな、と思っています。

内容面では、私の発表内容は交互作用なしの構造方程式モデリングの解析で、「平均的には、こういう関連がある」という、統計学でいう主効果の分析結果の報告が中心でした。それに対して、「このような場合、関連は違ってくるのでは」といった、平均的な関連とは違うパターンになる捉え方、統計学でいう調整効果を指摘するコメントを多くいただきました。調整効果という、現象をより細かく捉えて見ていこうとするディスカッションが中心となった点が、興味深かったです。

伊達
知見をどう現場に生かすかを考えると、調整効果も重要になります。裏を返せば、具体的な議論ができる状態になったということですね。

黒住
私の場合、ミクロの内容だったので、正直、「分かりにくい」という質問が来るかなと想定していました。しかし、そういった質問がほとんどなく、内容を伝えるところはうまくいったと感じています。

さらに、「私の会社では」とか「こういう先延ばしもあるのではないか」といった質問もありました。発表では触れられなかった、より細かい現象に関して、核心に迫る議論が出てきたと感じています

伊達
先延ばしという現象は、実践的にはなじみがある一方で、理論的に深く知っている人はそこまで多くないかもしれません。そのギャップが議論を誘発したのかなと思いました。

口頭発表の限られた議論の時間の中で、先延ばしという現象を経営学で扱う面白みを探れたのは良かったですね。

業務としての研究

クライアントワークの延長(能渡)

伊達
次の質問に移ります。今回、業務時間の中で報告の準備をして、当日も業務の一環として発表を行いました。仕事の一部として研究報告の準備と実践を行ってみて、どうでしたか。

能渡
私の発表はクライアントワークの中で実施した調査が基でしたが、そのタスクの中で構成した概念整理や理論モデル、分析をそのまま発表した形で、負担は少なかったです。むしろ、クライアントワークの中での研究構築をかなり自由にやらせていただけるので、楽しかったですね。

今回の研究のプロセスとしては、まず、本研究はクライアントの課題やご関心を研究に落とし込んで実施したものであり、私はこの研究領域を専門としていません。そのため、この研究界隈の研究関心やそこで取り上げられる概念と理論、加えて先行研究の実証結果など、研究の潮流全体を一から調べることから始めました。そこから理論モデルと仮説の構成、調査の設計と実施、分析と考察と、それぞれのパートでクライアントの合意を得つつ、とても自由にやらせていただきました。

まとめると、「仕事の中で、主体的に実証研究を行い、その結果を学会発表した」形で、負担なく楽しくやれた次第です。

伊達
能渡さんが発表したモデルも、クライアントワークのときから示されていました。発表自体が仕事から生まれたものでしたね。

「研究」が「仕事」になった感覚(黒住)

黒住
私の場合、繰り返しですが過去からの研究の延長であり、研究が仕事になったと感じています。また、以前ビジネスリサーチラボで先延ばしをテーマにしたセミナーを行った際、先延ばし研究は実務家の方にも関心の高いテーマだという手応えを得ていたことも、今回の発表の後押しになりました。

今まではアカデミックに閉じた内容で、「これは当事者の役に立つのか」という葛藤を抱えながら研究をしていました。しかし、今回の研究を通して、まさに企業で働いている方にとって興味のあるテーマを扱えたという実感を持つことができ、とても嬉しく感じています。

伊達
ビジネスリサーチラボ主催のセミナーとして、先延ばしについて取り上げました。その際は先行研究の解説がメインでしたが、実務家の関心を得られたという実感がありましたね。そこから学会発表に繋がっていったわけです。「この研究が役立つか」を頭の中で考えるだけではなく、実際に伝えてみるというのも良いと思いました。

クライアントワークへの含意

実態に即した知見を生むこと(能渡)

伊達
今回の学会研究の経験から、今後のクライアントワークを進めていく上での気づきはありましたか。

能渡
実務家の関心を研究として仕上げて発表することが、学術界に向けたビジネスリサーチラボ独自の貢献になりそうだということです。

研究初期の段階では、理論や仮説の掘り下げのために、研究対象となる方々に直接お話を聞かせていただくのが望ましいと思います。経営学でいうならば、実務家の方々に直接お話を聞くことは、多くの研究者がぜひやりたいことでしょう。それに対して、ビジネスリサーチラボにご依頼くださるクライアントの方々は、各々の組織の課題に立ち向かっている張本人で、加えて、ドメイン知識も豊富です。そのような方々と議論を交わすと、課題に立ち向かい試行錯誤している張本人の本音が聞けたり、様々なデータを共有いただけたりと、非常に貴重な情報を得られます。

そのような情報やデータを基に研究を展開しているのは、ビジネスリサーチラボの大きな個性だと思います。そこで生まれた研究知見は、学術界にも価値の大きいものだと考えられますし、同時に、現場の問題意識に即した研究知見の創出にも繋がっており、非常に良い研究実践だと、改めて認識しました。

伊達
実践知を持つ人と話をする場があると、良い「問い」を立てられますね。今後も、最前線で課題に取り組みながら、そこで得た問いを研究にまとめていきたいものです。

トップダウンの貢献とボトムアップの貢献(黒住)

黒住
今回の能渡さんの研究と僕の研究は、対比されると思って話を聞いていました。今回、能渡さんは、まずクライアントの疑問をデータ化して見ていく、いわばボトムアップのアプローチです。対して私のメインテーマは尺度の作成であり、先に研究があり、それを現場で進めていくことを意図しているので、トップダウンのアプローチと言えます。

たとえば今回、先延ばしの尺度を作るという研究の主題がありますが、これは組織サーベイの文脈にフィットします。組織サーベイにも、従業員の方々の状態を定期的に見るケースや、新入社員の傾向を特定するケースなど、様々なタイプがあります。いずれのサーベイでも、企業では経営上のリスクになりかねない先延ばし傾向が従業員にどのくらいあるのか、客観的なデータとして見られるようになるという貢献ができるかなと思います。

ただ、社内でも既に議論しましたが、会社にとって問題行動としても捉えられる行為の尺度を作ったことで、従業員のネガティブな側面を見つけ出し、減点の対象にするために使われることもあり得えます。つまり、作成側が想定した使い方ではないパターンも起き得るということです。

その点で、研究として尺度を作る一方で、実務で使うときのことも考えながら発信することが必要です。つまり、仕事の先延ばしは、本人にとっても実はつらいことなので、必ずしも処罰したり、減点の指標として使うだけではよろしくないと、併せて発信していきたいです。研究はクライアントワークに今後繋がっていくけれども、繋げ方は責任感を持って考えていかなければいけないと感じています。

伊達
トップダウンとボトムアップの話は興味深いです。黒住さんの今回の発表は、「概念」が起点となっているのに対して、能渡さんは「現象」が起点になっています。同じような対比がクライアントワークにもあり得ると思いました。

今後の研究計画

実務家発の知見を積み上げる(能渡)

伊達
最後の質問です。ビジネスリサーチラボでは、論文執筆や学会報告など、学術界における知識の生産にも力を入れていこうと考えています。今後、どのような研究を進めていきたいですか。

能渡
今後の取り組みに関しては、先ほど申し上げた気づきを活かし、まだ公表できていない様々なデータによる知見を発信していきたいです。

ビジネスリサーチラボは、特殊で難度の高いご依頼をいただくことが多いです。そこで得られる実務家の問題意識に関する情報やデータは非常に貴重であり、それを研究としてまとめた知見は学術的にも有益だと思います。そうした知見の発信に力を入れていきたいのが、まず一つです。

もう一つは、一般に広く知られた経営学の理論やフレームワークを、しっかり検証することです。これは、私の発表において、理論モデルの整理と説明が好評だったことで思い至ったことです。

例えば、人事向けの解説サイトでは様々な経営学の理論モデルなどが説明されていますが、よく調べてみると、理論的土台の説明が元になった学術研究の状況想定や説明と違っていたり、勘所がずれていたり、海外で実証されたのみで日本での検証はされていないものがよく見当たります。それらについて、学術的背景をしっかり整理して検証すれば、実務家の知識と経営学の知見の接続が強くなり、双方のコミュニケーションもスムーズになることが期待され、ぜひ進めていきたいところです。

伊達
実は理論的な議論を土台にしているケースは少なくありませんよね。研究者と実務家の双方にとって有益な知識を生み出していきたいところです。

狭間にいるからこその研究(黒住)

黒住
この質問は難しいのですが、ちょうど今回の発表大会の基調講演が参考になると思います。現場に出てデータを取るべき、あるいは、現場へ知見をインストールせよ、というメッセージがあったと理解しています。

私も個人的に、理論やデータとして整理できればいい、あるいは、実務としてその場がうまくおさまればいい、という「片手落ち」はどちらも良くないと考えています。現場の知恵を持ち帰ったり、先人の知恵ともいえる学術的な知見を活用するなど、建設的な交流をすることが望ましいと思います。

そうした意味で、ビジネスリサーチラボは、これまでの事業も今回の研究活動も、理論と現場の両方に関わり続ける活動になっているのかなと感じています。そのため、今後も研究とクライアントワークの両方で、理論と現場の接合にこだわりたいです。それができれば、研究テーマは何でもいいのかなというふうには思っています。

伊達
毎回異なるテーマで発表しても面白いですね。また、学問と実務の「狭間」にいることを活かした問い、分析、考察を行っていきたいと思いました。独自のアプローチを提案していけるよう、クライアントワーク一つひとつに丁寧に向き合っていきたいと思いました。


執筆者

伊達洋駆 株式会社ビジネスリサーチラボ 代表取締役
神戸大学大学院経営学研究科 博士前期課程修了。修士(経営学)。2009年にLLPビジネスリサーチラボ、2011年に株式会社ビジネスリサーチラボを創業。以降、組織・人事領域を中心に、民間企業を対象にした調査・コンサルティング事業を展開。研究知と実践知の両方を活用した「アカデミックリサーチ」をコンセプトに、組織サーベイや人事データ分析のサービスを提供している。著書に『60分でわかる!心理的安全性 超入門』(技術評論社)や『現場でよくある課題への処方箋 人と組織の行動科学』(すばる舎)、『越境学習入門 組織を強くする「冒険人材」の育て方』(共著;日本能率協会マネジメントセンター)などがある。2022年に「日本の人事部 HRアワード2022」書籍部門 最優秀賞を受賞。

 

能渡真澄
株式会社ビジネスリサーチラボ フェロー。信州大学人文学部卒業、信州大学大学院人文科学研究科修士課程修了。修士(文学)。価値観の多様化が進む現代における個人のアイデンティティや自己意識の在り方を、他者との相互作用や対人関係の変容から明らかにする理論研究や実証研究を行っている。高いデータ解析技術を有しており、通常では捉えることが困難な、様々なデータの背後にある特徴や関係性を分析・可視化し、その実態を把握する支援を行っている。

 

 

 

 

 

黒住 嶺
株式会社ビジネスリサーチラボ フェロー。学習院大学文学部卒業、学習院大学人文科学研究科修士課程修了。修士(心理学)。日常生活の素朴な疑問や誰しも経験しうる悩みを、学術的なアプローチで検証・解決することに関心があり、自身も幼少期から苦悩してきた先延ばしに関する研究を実施。教育機関やセミナーでの講師、ベンチャー企業でのインターンなどを通し、学術的な視点と現場や当事者の視点の行き来を志向・実践。その経験を活かし、多くの当事者との接点となりうる組織・人事の課題への実効的なアプローチを探求している。

 

 

 

 

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