ビジネスリサーチラボ

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コラム

ビジネスリサーチラボのサービスとその特徴

コラム

本コラムでは、ビジネスリサーチラボ代表の伊達洋駆から、ビジネスリサーチラボがどのようなクライアントにどのようなサービスを提供しており、その強みは何か、価値をご理解いただくために普段何に取り組んでいるか、実際にサービスが始まるまでにどのようなステップを経るかを説明します。

1.サービス概要

ビジネスリサーチラボのクライアントは、大きく2種類に分かれます。まずは「企業人事」です。規模の大きい企業の人事責任者・担当者や、中小企業の経営層から相談をいただいています。次に、企業人事向けにサービスを提供する「HR事業者」もクライアントです。例えば、採用支援企業、研修会社、人事コンサルティングファームなどが含まれます。

企業人事向けサービス

企業人事向けに、2つのサービスを提供しています。第1に「組織サーベイ」です。アンケートを設計したり、回答データを分析したり、分析結果に基づいて対策を検討したりしています。第2に「社内データ分析」です。企業には、さまざまなデータが保管されています。それらを分析して、対策を検討します。

事例紹介:組織サーベイ

アサヒグループの間接部門を集約する、アサヒプロマネジメント株式会社へのサービス事例を紹介します。同社の経営層から、「働き方満足」を高める要因を検証したいと依頼を受け、組織サーベイの設計・分析・対策の検討を行いました。詳細は、こちらのコラムでご覧ください。

組織サーベイのサービスフローとしては、まず、学術研究をレビューし、調査内容を設計します。調査を実施後、データを統計的に分析します。最後に、報告書を作成して対策を検討します。

先の事例のようにゼロベースで設計する場合もあれば、クライアント内で設計済の組織サーベイに助言するケースもあります。例えば、大手メーカーから依頼を受けて、既存の組織サーベイの項目をチェックし、課題と改善策をフィードバックしました。別の会社では、分析方法のコンサルティングを行いました。

サーベイを内製で実施する企業は多く見られます。ただし、専門性のある人が設計や分析を担当しているとは限りません。そこで、既存の組織サーベイに対するアドバイスも、ビジネスリサーチラボで行っているのです。

事例紹介:社内データ分析

ある企業から依頼を受け、数年にわたって実施しているプロジェクトを紹介します。様々なデータを分析可能な形にすることから始まりました。ただ、全データを整理するのは工数がかかるため、研究知見を用いて、整理した方が良いデータを絞りました。

他の会社では、社内で1ヶ月に1回実施しているパルスサーベイの蓄積データを分析しました。時系列データを分析すると、様々なことが分かります。分析結果を参考に、パルスサーベイの修正も行いました。

HR事業者向けサービス

HR事業者向けのサービスは「サービス開発」と「共同調査」の2つに分かれます。第1に、HR事業者のサービス開発をビジネスリサーチラボが支援します。第2に、HR事業者が市場調査を行う際に関わります。

事例紹介:サービス開発

株式会社マイナビが組織サーベイを開発する際に、ビジネスリサーチラボが支援したケースを紹介します。具体的には「マイナビエンゲージメント・リサーチ」を開発しました。現在は同社のタレント・マネジメント・システムに搭載されています。

他にも、ある企業が人材育成系のシステムを開発するときにコンサルティングを行いました。企業人事の持つニーズを解説したり、プロモーションやマーケティングに関する助言を行ったりしています。

事例紹介:共同調査

株式会社MyReferの事例を紹介します。同社とビジネスリサーチラボで、リファラル採用に関する実態調査を行いました。社員が自分の知人・友人を紹介する「紹介行動」に注目し、それを促す要因を調査しました。

ビジネスリサーチラボは先行研究をレビューしたり、調査を支援したり、分析を行ったりしました。共同調査の報告書は、ダウンロードコンテンツとして公開されています。

HR事業者向けのサービスを提供する際に大事にしているのは、プロフェッショナルとして倫理観を持つことです。先行研究やデータに対して真摯な姿勢を持ち続けることが必要だと考えています。

ビジネスリサーチラボのように、企業人事とHR事業者の両方にサービスを提供している企業は希少です。企業人事がクライアントであるにもかかわらず、企業人事をクライアントとするHR事業者と競合せず、クライアントとなっているのです。この点は大きな特徴と言えるでしょう。

2.サービスの特徴

ビジネスリサーチラボのサービスには、主に2つの特徴があります。1点目はオーダーメイドである点。2点目は高い専門性を発揮している点です。

特徴(1)オーダーメイド

ビジネスリサーチラボは、パッケージ型のサービスを提供していません。それぞれの会社の状況に応じて、ゼロからサービスを設計して提供しています。オーダーメイドは、一見、非効率に見えるかもしれません。しかし、オーダーメイドに特化することで、知識や技術を蓄積し、効率化と成果の安定を図っています。

ビジネスリサーチラボにご相談いただく企業は、それぞれに課題があります。予算や期間も異なります。各社の状況を考慮しながら、最適なサービスを提供することを心がけています。なお、ビジネスリサーチラボは、コンペには基本的に参加していません。

特徴(2)高い専門性

ビジネスリサーチラボは、専門性が生命線となるプロフェッショナルファームです。専門的な知識や経験を基盤に、サービスを提供しています。その中でもオーダーメイドに焦点化していることから、難易度が高いプロジェクトが多くなります。

専門性の中には、例えば、研究知見を把握していること、データ分析を幅広く実行できること、経験を積んでいること、人事領域の動向を知っていること、対策まで落とし込めることなどが含まれます。

クライアントの特徴

ビジネスリサーチラボにご依頼いただく企業には、2つのパターンがあります。一つは、既に専門性を持っている企業、もう一つは、専門性に敬意や関心を持っている企業です。また、共通点として学習意欲の高さが挙げられます。クライアントとビジネスリサーチラボの間に上下関係は無く、対等なパートナーとして課題解決に取り組んでいます。

専門性を伝える手段

ビジネスリサーチラボにとって大事なのは、専門性を持つ人、そして、専門性に敬意や関心を持つ人に、ビジネスリサーチラボの専門性を伝えることです。そのために、定期的にセミナーを実施しています。

コラムで研究知見を紹介したり、データ分析の方法を解説したり、人事領域のトレンドを紹介しています。リリースも積極的に行っています。特にコラムには力を入れています。文量も6,000字から10,000字程度と長いものが多いのが特徴です。コラムの執筆は、ビジネスリサーチラボの役員・社員にとって重要な仕事の一つです。

さらに、他社主催のセミナーに登壇したり、他社メディアで取材を受けたり執筆をしたり、書籍を執筆したりする活動も進めています。

こうした情報発信は、人と組織をめぐるテーマで行っています。それに対応して、ビジネスリサーチラボが受ける課題の領域も、エンパワーメント、ダイバーシティー、エンゲージメント、コンプライアンス、採用、評価、オンラインコミュニケーションなど、幅広くなっています。

3.依頼の流れ

ビジネスリサーチラボにご依頼をいただく際の流れを、4つのステップで説明します。

第1ステップとして、ビジネスリサーチラボのコンテンツに触れていただきます。セミナーに参加したり、コラムを読んだり、他社メディアの記事や書籍を読んだりすることで、ビジネスリサーチラボとその専門性をご理解いただきます。

第2ステップとして、同様のコンテンツを通じて、ビジネスリサーチラボのサービス内容や事例を知っていただきます。クライアント候補となる企業が、ビジネスリサーチラボに何を依頼できるのかイメージを高めるステップです。

第3ステップでは、企業の中で、人や組織に関する課題解決の予算がつけられます。そのときに、ビジネスリサーチラボの名前が頭に浮かび、「専門性のあるビジネスリサーチラボなら、何とかしてくれるのでは」と問い合わせをいただきます。

第4ステップは、打ち合わせです。課題の詳細や期限、予算などを伺い、実行内容をすり合わせします。その後、簡単な書類をやりとりして、プロジェクトの実行が決まったら、契約の締結に進みます。

 

以上、本コラムではビジネスリサーチラボのサービスとその特徴について解説しました。ビジネスリサーチラボにご相談をいただく際の参考になれば幸甚です。

(了)

執筆者

伊達洋駆:株式会社ビジネスリサーチラボ 代表取締役
神戸大学大学院経営学研究科 博士前期課程修了。修士(経営学)。2009年にLLPビジネスリサーチラボ、2011年に株式会社ビジネスリサーチラボを創業。以降、組織・人事領域を中心に、民間企業を対象にした調査・コンサルティング事業を展開。研究知と実践知の両方を活用した「アカデミックリサーチ」をコンセプトに、組織サーベイや人事データ分析のサービスを提供している。近著に『現場でよくある課題への処方箋 人と組織の行動科学』(すばる舎)や『越境学習入門 組織を強くする「冒険人材」の育て方』(共著;日本能率協会マネジメントセンター)など。

#伊達洋駆

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