2021年2月1日
ペアの状態を可視化する診断の開発|キュービック様
10周年おめでとうございます。2019年2月ごろに私がマネジメントしていた新規事業開発チームにて、自分がPOとしてHRテックの新プロダクト開発を開始しました。プロダクトは「上司と部下のペア」に着目し、1on1ツールと3つのアセスメントを組み立せ、ペアの状態を可視化し改善するという構想でした。重要なコアでありながら、弊社には知見がないアセスメント領域で開発に助力いただけるプロを探していたところ、我々のアドバイザーをしていただいていた森田様から、伊達様を強くご推薦いただいたのがそもそものきっかけでした。
お打ち合わせを通じて、アカデミックな知見をお持ちでいながら、柔軟な対応をしていただけるスタンスに強い魅力を感じ、開発を依頼させていただき、数ヶ月に亘り、ディスカッションを通じて理想の1on1についての定義のリードと、プロダクトの根幹になるアセスメントの開発を担っていただきました。
実現したい世界観やプロダクトのイメージは持っているものの、アセスメントについての知見がない中で、我々の考えに近い理論をいくつもピックアップいただき、都度都度、理解のための解説からディスカッションを行い、その内容を受けてのカスタマイズと本当に柔軟にご対応いただいたおかげで、なんとか形にすることができました。
現在は、3つのアセスメントの中から、上司と部下の関係性を可視化し、組織課題と改善が必要なペアをピックアップし、対策の示唆までの提供を目指している「ペアエンゲージメントスコア」をスピンアウトし研究開発を続けております。開発はまだまだ続いていきますので、引き続き、アドバイス、チューニング、追加開発にてご助力いただければ幸いです。
株式会社キュービック
ゼネラルマネージャー 川俣理晶
株式会社キュービックの川俣さんから、上司と部下のペアに注目したサービスの開発についてご相談をいただいた際、「面白い観点だ」と感じたことを記憶しています。上司部下関係は、部下の現在のパフォーマンスは勿論、将来のキャリアに対しても影響を与えることが知られていたからです。
一方でサービス開発にあたっては、ペアが重要だとしても、どのような関係が望ましいのか。そうした関係を作り出すために何が必要か。また、ペアの状態を可視化するにはどうすれば良いか、といった一筋縄ではいかない、いくつもの問いに取り組む必要がありました。
難問に悩みながらも、LMXをはじめとした学術研究の知見に、開発チームメンバーによる実践知を加え、漸進的に自分たちなりの解をたぐり寄せて、無事、サービスに落とし込むことができました。上司部下関係に関する気づきに満ちたプロジェクトでした。
株式会社ビジネスリサーチラボ
代表取締役 伊達洋駆